年末年始、保育園に通う子どもたちも、12月29日~1月3日まではお休みです。大人からすると、掃除や来客などで忙しい年末年始ではありますが、せっかくの冬休み、子どもと楽しい日々を送りたいですよね。
今回は、3児の母であり保育士でもある筆者が、冬休みにおすすめの親子遊びを3つ紹介します。
■ 親子縄跳び・大縄跳び
親子縄跳びとは、親子で同じ縄に入り、ふたりで同時に跳ぶ縄跳びです。ひとつの縄に入って一緒にジャンプをすることで、良いコミュニケーションになりますし、親子共に良い運動になります。10分もたたないうちに身体が温まってくるはずです。
大縄跳びは、ご存じのとおり、大縄を親が回し、子どもが跳ぶ縄跳びです。
親子縄跳びと大縄跳びの一番の利点は、子どものジャンプに合わせて親がタイミングを調整できることです。親の匙加減で、子どもはジャンプさえすれば縄跳びを跳ぶことができます。子どもにとってこの成功体験が非常に重要で、子どもの脳内では「親子跳び・大縄跳びができた」から「私は縄跳びが得意!」という思考に結びつきます。
縄跳びは保育園、小学校、中学校になっても授業に取り入れられている運動。得意にしておいて損はありません。また、縄跳びの特徴として、運動神経に関係なく、練習すればするほど成果が出やすいといった一面があります。
自分が小学生の頃、運動が苦手でも縄跳びだけは得意な子、逆に運動が得意でも縄跳びはそんなに跳べない子がいませんでしたか?
子どもが1人で前跳びができるようになるのは、早くても3歳頃。卒園するまで縄跳びが跳べない子もたくさんいます。
子どもにとって手の動作とジャンプを組み合わせることは、実はとても難易度が高いのです。できるようになるには何度も繰り返し練習することが大切。その前段階として「縄跳びが得意」「縄跳びは楽しい」を経験すれば、保育園や小学校の自由時間に縄跳びで遊ぶようになり、遊べば遊ぶほど、上達していきます。
個人的には、親子跳びよりも大縄跳びがおすすめです。大縄跳びは子どもの表情や動きが良く見えるため、タイミングを合わせやすく、上達も早いです。(それに自分が一緒にジャンプしなくても良いので、楽です。)
縄が一周まわるのが怖い子には、地面にはわせて跳ぶ「にょろにょろヘビ」や、縄を一周させずに、ゆらゆらさせてジャンプする「大波小波」で縄に慣らすところから始めます。ジャンプが安定したら、まずは一回跳んでみます。一回跳べれば、数回~数十回は難なく跳べるようになるはずです。個人差はあれど、同じ間隔でジャンプをすることは、子どもにとって難しいことではありません。さらに上達すると、入り込み(回っている縄に入ること)や片足跳び、跳びながら前後左右に向きを変えたり、兄妹で一緒に跳んだりなど、遊び方は無限にあります。
大縄跳びがある家庭は少ないかもしれませんが、大縄は意外と安く、1000円前後で購入することができます。
親子で身体を動かしながら、我が子の「得意」を増やしましょう。
■ 福笑い
福笑いはお正月らしい遊びのひとつ。単純な遊びですが、想像以上に子どもは大喜びします。
幼児期の子どもだけでなく、乳児にもおすすめの遊びです。赤ちゃんに変顔で「いないいないばぁ」をすると、とても喜びますよね?同様に、出来上がった福笑いをみせるだけで、子どもは高確率で大爆笑します。それにつられて大人も大爆笑。子どもの笑顔がみたいなら一度はやってみる価値ありです。
昔ながらの福笑いでも良いですが、手作りがおすすめです。絵が上手くなくても心配ありません。単純なイラストの方が分かりやすいのが福笑い。マジックで簡単な顔を描くだけで十分です。にっこり目だけでなく、怒った目、泣いた目など各パーツを増やすと、選ぶ楽しみも追加されます。幼児や小学生なら、髭やほっぺ、イヤリングなどを足しても面白いでしょう。家庭にパソコンがあれば、子どもの好きなキャラクターを印刷し、切り取って作ってあげても良いですね。
小さな子だけでなく、家族全員で盛り上がれるおすすめの遊びです。
■ 指編み
指編みとは、指だけを使って毛糸を編む手芸のひとつです。かぎ針や編み棒を使わずに、安全に毛糸を編むことができるので、小さい子どもの初めての手芸にぴったりです。
私の働く保育園でも、延長保育の時間や、自由遊びの時間に指編みを実施しています。早い子であれば3歳頃からできるようになりますが、主に年長の遊びとして取り入れています。好きな子は、少し教えるだけで、黙々と集中して取り組んでいます。
指を使って細かい作業をすることは、集中力アップにも繋がります。さらに手指の巧緻性は子どもの知能にも影響があると言われています。
指編みの方法はユーチューブやインターネットで調べるとたくさんでてきます。おすすめは「リリアン編み」。保育園でも教えている編み方です。5本又は4本の指を使って編んでいくリリアン編みは、編んだ分だけ手の甲部分に出来上がっていくので、視覚的にも出来上がっていく様が分かりやすく、子どものやる気も持続します。集中力が持続する子であれば、自分のマフラー位は十分に編むことができます。
最初と最後だけは難しいので大人が一緒にやってあげてくださいね。
■ 年末年始ならではの遊びを取り入れて
縄跳び、福笑い、指編み。どれも保育園で取り入れている遊びです。普段は忙しくてなかなか時間が取れないパパママでも、冬休みにお子さんと一緒に遊んで、みんなで笑顔になりましょう!
【一柳ひとみ:筆者プロフィール】
都心にあるシティホテルで、サービススタッフ、宴会担当や婚礼担当(ウエディングプランナー)として、10年以上勤務。現在は保育士として働きつつ、臨時で結婚式の仕事やライター業も行っている。
プライベートでは3児の子をもつ母。
提供元・おたくま経済新聞
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