注意したいほうれん草のえぐみの正体「シュウ酸」

ほうれん草は胃腸のほうき!?栄養素に効果効能、王妃の愛したレシピも紹介!
(画像=『店通-TENTSU-』より 引用)

 

ほうれん草は栄養価が高い食材ですが、注意したい成分も含んでいます。それは、ほうれん草を生で食べると感じる、舌にまとわりつく独特なえぐみの元となる「シュウ酸」。シュウ酸は、アクを発生させる原因にもなり、筍などのえぐみもその一種です。

植物に含まれるシュウ酸は、若い芽が鳥や虫などに食べられないように自分の身を守るための「自然毒」の1つだと考えられています。
シュウ酸は、カルシウムと鉄の吸収を妨げ、腎臓などに激しい痛みを引き起こす尿路結石の原因になると言われています。ですが、しっかりと茹でて、水にさらすことで、シュウ酸はほとんど取り除けるため安心してください。

実際、ほうれん草に含まれるシュウ酸は、生の葉100g中800mg程度で、一度に1kg以上食べなければ害になるほどではありません。現在では、シュウ酸を少なくする品種改良も進んでいます。サラダほうれん草などはそれにあたり、通常のほうれん草よりもシュウ酸の含有量が少ないため、生でも食べられます。

ほうれん草を茹でる時のポイント

ほうれん草を食べる際、茹でなくてはいけないことは分かっていただけたかと思います。ですが、適当に茹でれば良いというわけではありません。
アクをしっかり取り除いたうえで、栄養素やおいしい成分を逃さず、ほうれん草の鮮やかな緑色をきれいに残すには、きちんと時間を計って茹でる必要があります。

●ほうれん草をおいしく茹でるための3つのポイント

◎たっぷりのお湯を沸かし、塩を一つまみ入れ、茎の方からお湯につけ茹でる
◎茹で時間は、2~3分。柔らかいほうがお好みの方は3分が目安
◎茹でた後、冷たい水に2~3回さらす

おいしいほうれん草の見分け方に保存方法

ほうれん草は胃腸のほうき!?栄養素に効果効能、王妃の愛したレシピも紹介!
(画像=『店通-TENTSU-』より 引用)

おいしいほうれん草の見分け方

次に、スーパーなどでおいしいほうれん草を見分けるためのポイントをご紹介します。

◎葉の緑色が濃くて鮮やかなもの
◎葉先がピンとしていてハリがあり、みずみずしいもの
◎根の付け根の部分がふっくらとしているもの

 葉が厚いものは風味がよく、根の付け根がふっくらしているものは甘味があります。ほうれん草を購入する際は、ぜひ参考にしてみてください。

ほうれん草の保存方法

●冷蔵保存の場合
濡れた新聞紙やキッチンペーパーで包み乾燥対策をした上で、袋などに入れ野菜室で保存します。可能であれば、根の部分を下にして、立った状態で保存することをおすすめします。そうすることで、茎が曲がりにくくなります。保存期間は1週間ほどです。

●冷凍保存の場合
冷凍保存する場合は、一度茹でてから保存すると良いでしょう。ほうれん草を茹でる時のポイントを参考にほうれん草を茹でた後、水気をきちんと絞ります。それから使いやすい大きさに切り、1回に使う分ずつ小分けして冷凍します。保存期間は1ヵ月ほどです。