目次
農地売買にかかる流れ
まとめ

農地売買にかかる流れ

ここでは農地売買にかかる流れを確認していきます。

一般の土地取引とは異なる動きに留意しましょう。

①買い手を探す

買い手探しは3条許可と5条許可で違いが出ることが多いです。

3条許可の場合は知り合いの農家に話を持ち掛けることが多いので、その場合は自分で買い手探しをすることになります。

5条許可の場合は農地を転用するので、買い手は宅地を探している人など客層に幅が出るため、不動産業者に仲介に入ってもらうこともあります。

不動産業者を入れる場合、農地の取引に明るいところを選ばないとうまく進まないことがあるので、実績をよく調べてから依頼しましょう。

②許可を得ることを条件にして売買契約を締結

農地売買では行政からの許可が下りなければ契約は無効になってしまいますが、行政側では取引の実体があることを前提に許可を下すかどうかの審査を行います。

そのため先に売買契約を先行させる必要があるので、取引当事者は条件付きでの売買契約を締結します。

つまり、「もし許可が取れなかったらこの契約は白紙になりますよ」という条件付きでの契約ということになります。

③許可申請手続き

多くの場合は市区町村の農業員会に農地売買の許可申請を行います。

申請に必要な書類は3条許可か5条許可かによって異なる他、ケースごとの事情に応じて必要物が変わります。

地元の農業員会のHPに必要書類が掲載されていますが、個別ケースで多様な資料を求められるので必ず電話等で確認するようにしてください。

また許可が出るまでには1か月程度の審査期間を要すので、この点も留意が必要です。

④仮登記

実際の許可が下りる前に、法務局で仮登記の申請をすることもできます。

必須の作業ではありませんが、農地売買以外でも許認可が必要な重要取引に際して仮登記が行われることが多いです。

仮登記には、許可が出て契約が有効になった際に間違いなく買い主に所有権を移転することを確約する意味があります。

⑤許可後の決済と本登記

無事許可が下りれば許可証が交付されます。

売買契約が有効になるので、約束通りに代金の支払いと収受を行い、法務局で本登記を行います。

まとめ

本章では農地を売買する際にかかる制限や取引を進める方法、手続きの流れなどを全体的に見てきました。

一般の宅地と違い、農地は基本的に国策として保護の対象にされるため、自由な取引は制限されてしまいます。

売買のためには行政の許可を得る必要があり、農地のまま売るか、土地を転用して売るかによって許可基準も変わってきます。

多くの場合、地元の農業委員会が窓口になりますから、売買取引が可能な農地に該当するのか、売買が可能であればどのような基準が適用されるかを確認しましょう。

許可申請の手続きが面倒であれば、地元で農地取引を扱う行政書士が相談相手として最適です。

別途報酬が発生しますが、時間がない人や手間を省きたい人は検討してみてください。

※記事の掲載内容は執筆当時のものです。

提供元・マウンテンシティ

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