目次
POINT4:スーツ・シャツとの合わせ方
Appendix: 年代によりネクタイ選びは変えるべき?ー20代・30代・40代・50代
POINT4:スーツ・シャツとの合わせ方
4−1.色の関係性
各色どうしの関係性
色を順序立てて円環に並べた「色相環」上で近くにある色どうしは同系色に近くソフトな組み合わせになり、向かい合う正反対の位置(補色)など遠いところにある色どうしを組み合わせるとメリハリがつきます。
例)《水色》のシャツと《ネイビー》のネクタイ → 同系色でソフトな印象
例)《水色》のシャツと《赤》のネクタイ → 補色でメリハリがつき攻めた印象
トーン(色調)の関係性
違う色であっても同じトーン(色調)であれば統一感が出ます。淡いトーンであればソフトな印象に、濃いトーンであれば存在感のある攻めた印象になります。トーンが異なればメリハリがつきます。
例)ペールトーン《水色》のシャツとペールトーン《ピンク》のネクタイ → 淡い色の同トーンでソフトな印象に
例)ダークトーン《ネイビー》のシャツとダークトーン《深い赤》のネクタイ → 濃い色の同トーンで存在感ある印象に
例)ペールトーン《水色》のシャツとダークトーン《深い赤》のネクタイ → トーン差が大きくメリハリがあり存在感ある印象に
このように色の組み合わせによって印象は様々に変化します。また、ネクタイの柄も印象に影響します。あまり難しく考えずに「存在感ある攻めコーデ」と「ソフトな守りコーデ」を何種類か作れるようにしておけば、忙しい朝もスムーズにコーディネートを組み立てられるでしょう。
4−2.素材感について
おしゃれに自信のある方以外は、原則としてスーツの素材感とネクタイの素材感を合わせるようにすると失敗がありません。
例えば、秋冬はマットな素材感のウールネクタイも店頭に並びますが、光沢のあるウールのスーツに合わせてしまうとちぐはぐな印象になってしまう恐れが。ビジネススーツにおいては、ウールのネクタイはフランネルなど起毛のスーツに合わせると統一感が出るのでおすすめです。
▼ナッソウ ネイビーウールネクタイ
▼光沢のない素材感のスーツとネクタイ
4−3.コーディネート例
「存在感ある攻めコーデ」と「ソフトな守りコーデ」を何種類か作れるようにしておきましょう。
また、ビジネススーツのVゾーン(胸元)を作る際は、スーツ・シャツ・ネクタイ・ポケットチーフのうち2つ以上の色を同系色でリンクさせるとまとまりが良くなるので初心者の方にはおすすめです。
誰もがお持ちのネイビー/グレースーツと白/水色シャツでのコーディネート例を挙げてみました。
ネイビースーツ×白シャツ
▼×赤ストライプネクタイ の攻めコーデ
▼×ブラウンソリッドネクタイ の守りコーデ
イタリアで定番人気のアズーロ エ マローネ(青と茶)の組み合わせ
ネイビースーツ×水色シャツ
▼×イエロー小紋ネクタイ の攻めコーデ
▼×水色ソリッドネクタイ の守りコーデ
グレースーツ×白シャツ
▼×ネイビーストライプネクタイ の攻めコーデ
▼×ブラウン小紋ネクタイ の守りコーデ
グレースーツ×水色シャツ
▼×グリーンソリッドネクタイ の攻めコーデ
▼×ライトグレーチェックネクタイ の守りコーデ
Appendix: 年代によりネクタイ選びは変えるべき?ー20代・30代・40代・50代
「新入社員だから目立たないネクタイを選ぶ」「年を重ねたから地味な色・柄を身につける」
などと、一般常識のように語られることがあります。しかし、個人差を認めず一律に年齢で線引きし「目立たない」ことを良しとするのはあまりメリットがありません。
例えばパーソナルカラーがイエローベースの50代男性がグレーのスーツにグレーのネクタイを合わせると、顔色が悪く疲れたように見えてしまうことがあります。ネクタイを明るいオレンジにすることで、血色や肌ツヤが良くなり健康的に見えるのです。色が調和しているので違和感もありません。
ビジネスで関わるお客様も仕事仲間も誰でも、疲れたように見える人よりも活き活きとした人と関わりたいと感じるのではないでしょうか。
また、若いうちは高級なネクタイを避けるべきという考えもありますが、年齢というよりも「着ているスーツ・シャツとバランスが取れているか」を基準にするとよいでしょう。若くても身なりに気を遣い仕立てのいいものを身につけていれば上質なネクタイがフィットしますし、年を重ねていてもヨレヨレのスーツ姿であればラグジュアリーブランドのネクタイは浮いてしまうからです。
TPOさえわきまえていれば、新入社員であってもベテランであってもさまざまなブランドや色・柄を楽しむことができます。ひとりでも多くの方に、外見を武器にして前向きな気持ちでお仕事に取り組んでいただきたいと思います。