「複業(パラレルワーク:2つ以上の仕事をもつこと)」に対する世の中の関心が高まってきています。
「複業」により、大きく収入を増やせるチャンスがあるのはもちろん、他社の情勢や動向を身をもって経験することで、自分のスキルアップになったり、本業にも活かせたりするメリットがあります。その反面、長時間労働につながったり、確定申告の手間が生じたりするデメリットも。
今回は、複業のメリットやデメリットを、現在も複業実践中である筆者が紹介します。本業とうまく両立させていくために、できることを一緒に探していきましょう!
そもそも「複業」とは? 「副業」と違うの?
「複業」とよく間違われるものとして、「副業」があります。どちらもは読み方も同じですね。
まずは「副業」と「複業」の違いを見ていきましょう。
「副業」とは?
「副業」は、本業以外の仕事で収入を得ることを指します。
2017年に閣議決定された働き方改革実行計画では、テレワークや副業などの働き方の実現が目標となっているように、世の中の関心も高まっています。実際に副業をしている人が身近にいる、または副業をしているという方も多いのではないでしょうか。
2018年には、副業・兼業推進ガイドラインが公開されており、副業を解禁する企業も徐々に増えています。
「複業」とは?
「複業」は、複数の仕事を持つことを指します。「パラレルワーク」とも呼ばれます。
本業以外の仕事を持つというよりも、本業をいくつも持っているイメージです。本業のかたわら収入を得る副業とは異なり、メインとサブの主従関係はありません。
2019年に20代~50代 2500人を対象に行われたパラレルワークに関する実態調査では、約5人に1人が複業中であるというデータが出ています。このことからも、複業は決してマイノリティな働き方ではないことが分かります。
複業のメリット
ここからは、複業のメリットについてご紹介していきます。
まず思い浮かぶのは「収入を増やせる」というメリットですが、それだけではありません。複数あるメリットを意識すれば、複業を行う上でのモチベーションにも繋がります。
メリット1. 幅広いスキルを高められる、身につけられる
複業は、現在働いている会社を辞めずに別の仕事に関われます。つまり既存の仕事でスキルを高めつつ、これから身につけたいスキルの分野の仕事を追加で受けられるのです。就業中の組織以外に属することで、新たな価値観や組織観とも出会えるかもしれません。
複業は、「ひとつの会社にとらわれず、視野を広げてスキルを高めたい」と考えている方におすすめです。
メリット2. リスクヘッジになる
昨今、早期退職やリストラ、倒産などもよく耳にします。大企業に所属をしているからといって、安心できない時代になっていますね。週休3日制を導入する企業も出てきており、生活の軸としていた収入が減ってしまう可能性もあるのです。
そんな時に「複業」をしていれば、収入面においてもキャリア面においてもリスクを分散できます。
メリット3. さまざまな仕事を経験できる
一つめのメリットにも通ずる部分ですが、さまざまな仕事を経験することで人脈が広がり新たな仕事に繋がったり、別の価値観に触れることで自分の新たな可能性を見つけたりすることもできます。
自分の成長に限界を感じた時、複業で新たな視野を手に入れることで、そんな状況を打破できるかもしれません。