イタリアンワインとカフェレストランとしておなじみのサイゼリヤ、ピザやパスタなどがリーズナブルな価格設定で味わえる店として知られている。コロナ禍の中、2期連続の赤字と厳しい数字が続いたものの、来期は一転して黒字回復の予想を立てている。サイゼリヤ赤字脱却のカギは何だろうか。詳細を確認して見よう。
2期連続赤字も黒字回復を予想
2021年8月期のサイゼリヤの売上高は1,265億1,300万円(前期比99.7%)。営業損失は22億6,400万円だった。コロナ感染者の減少や政府の景気回復策により回復傾向ではあるものの、コロナ禍の中赤字が2期続いたカタチだ。
しかし2022年8月期は黒字予想となっている。連結業績予想は国内1,000億円、海外500億円の売上高を見込む。
サイゼリヤの海外事業が好調
サイゼリヤ回復のカギは国内ではなく海外にある。2021年8月期の国内事業は前述の通りの赤字だったが、海外事業は128%の黒字となっている。
国内売上高は861億円、海外売上高は402億円。海外売上比率は 31.8%に上る。特に中国の上海や広州での好調が海外の売上高を押し上げている。
多方面でコスト削減を模索
もちろん海外事業に頼ってばかりはいられない。国内事業もスクラップ&ビルドを進めるなど、再起を試みている。少し前にさかのぼるが、2015年8月期から2016年8月期にかけてもスクラップ&ビルドが行われた。結果、2017年8月期は大幅な利益増に結び付いている。
またコスト削減にむけて深夜営業の廃止も発表している。これは従業員の帰宅時間に配慮したものだが、深夜営業に伴う諸費用などを考えると経費削減の効果も大きい。
国内事業の回復にも期待
コロナ禍の中、先行き不透明な状況にもがき苦しむ飲食店は多い。サイゼリヤも赤字に苦しむ企業の一つだったが海外事業は一筋の光となったようだ。海外事業のさらなる発展に合わせて国内事業の巻き返しも期待したい。
文・しらいはるか
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