民法改正により、2022年4月より成年年齢が18歳に引き下げられます。これから「大人」としての責任が問われる18歳以上の若者へ向け、誰もが陥りやすい身近なマネートラブルとその対処法を描いた全19篇のWEB動画を、労働金庫(ろうきん)が特設サイトと公式YouTubeチャンネルに公開。
「借りて返すは最悪」といった借金にありがちな出来事から、「話題のもうけ話?」「『楽してもうかる』はない!!」などの“儲かる”を謳い文句にした悪徳商法など幅広く紹介しています。
全国に13ある日本で唯一の勤労者のための福祉金融機関「ろうきん(労働金庫)」では、働く人(勤労者)とその家族の生活設計や改善、防衛をサポートするため、これまでも様々な形で金融教育を実施。2020年度は新型コロナウイルス禍の影響で減少したものの、例年2万~3万件のセミナーや学習会を開催し、毎年50万人前後の働く人々へ金融教育を行ってきたといいます。
民法が改正されたことにより、成年年齢は2022年4月より18歳に引き下げられます。若い世代は社会経験が少ないため、ほかの世代よりもマネートラブルに陥りやすく、特に注意喚起が必要。そこで、ろうきんは若い世代にも親しみやすいアニメーション形式で、誰もが陥りやすい身近なマネートラブルとその対処法を解説する動画を特設サイトと、YouTubeの公式チャンネルに公開しました。
身近なマネートラブルへの注意を促す動画は、全部で19篇。成年年齢が18歳になることを知らせる「18歳から大人」をはじめ、多重債務に陥りかねない事例8篇と解決法1篇、悪質商法でありがちな事例9篇で構成されています。
多重債務に陥りかねない事例では、スマホで簡単に借入ができる時代だからこそ、安易に借金をしない計画性や金利のチェック、しっかりとした返済のプランニングが重要です。また、1回でも支払いが滞ると信用情報に登録され、クレジットカードの申し込みや新たにローンが組めなくなるなど、将来に不利益をもたらすことも。
身近な携帯料金にも、端末の分割払い価格が含まれているケースがあります。料金の支払いを滞納しただけと思ったら、債務者となってしまうこともあるので注意が必要です。毎月定額を返済するリボ払いも、実は高金利で返済期間が長引くほど金利の支払いで元金の返済が進まないので要注意。
このほかにも、車の購入で増えている残価設定型クレジット(残クレ)や、ゲームの課金など、自分の生活設計をしっかりしてから利用する必要のある事例が紹介されています。重要なのは一人で悩まず、早い段階で専門家や身近な人に相談し、より良い解決策を探ること。
悪質商法は、様々なところに潜んでいるもの。ちょっと反射的にクリック(タップ)しただけで「契約完了」という画面が表示され、利用料金を請求する手口はありがちな例です。身の覚えのない請求が来ても慌てて行動せず、無視を決め込みましょう。
スパムメールの代表的な例では、ほかに不正アクセスや情報が流出したとして、オンラインでクレジットカードや銀行の口座情報などを入力してください、というものも。通常、これらの個人情報はすでにカード会社側が把握している(だから告知できる)ので、わざわざ入力を求めるということは、犯罪者が情報を抜き取りたいからだと注意しましょう。
楽して儲かる話というのも詐欺の典型的な手口。わざわざ儲け話を持ってくる親切な人はいません。むしろ、あなたを犠牲にして儲けようとしているんだと肝に銘じましょう。
また「お試し」や「無料キャンペーン」のはずが、気づいたら定期契約に移行していたというケースも。スマホアプリでも、無料期間が終了したら自動的に有料サブスクリプション契約に移行するパターンが見受けられるので、安易に「無料」という言葉に誘惑されないようにしたいものです。
自分を取り巻く世界が広がると同時に、それ相応の責任も問われることになるのが「大人」。WEB動画全19篇は、ろうきんの特設サイト「あなたの身近に潜むマネートラブル」などで公開中。特設サイトでは各地のろうきん相談窓口も紹介されています。
提供元・おたくま経済新聞
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情報提供:一般社団法人 全国労働金庫協会