フリーランスになる前に考えておきたい6つのこと

フリーランスになるという選択は簡単なことではありません。

いざフリーランスになった際に「こんなはずではなかった」と後悔しないためにも、以下でご紹介するフリーランスになる前に知っておきたいことを参考にしてください。

1.どうしてフリーランスになりたいのか目的を明確にする

フリーランスになる前に考えておきたい1つ目のことは、どうしてフリーランスになりたいのか目的を明確にすることです。

副業としてフリーランスになるのか、本業としてフリーランスになるのかで働き方や仕事の量、努力の仕方などは大きく変わります。

また、副業としてフリーランスを経験した後に、本業として働く方法もあります。

一般的な会社では、周りに副業をしている人は少なく不安に思う人もいるのではないでしょうか。

中小企業庁のフリーランスの勤労形態のアンケートによると、17.3%がフリーランスを副業としています。

フリーランスでは副業も珍しくないので、まずは副業として始めるのも一案かもしれません。

自分の今後のことをよく考えた上で、どのようなフリーランスになるのか考えておきましょう。

2.スキルを身につけるために努力し続けられるか考える

フリーランスになる前に考えておきたい2つ目のことは、スキルを身につけるために努力し続けられるか考えることです。

フリーランスは、ライバルよりも常に一歩進んだスキルや技能が必要になります。

すでにスキルを持っている人でも、スキルを磨くことを怠れば、常に努力してきた人に仕事を奪われ、仕事を依頼してもらえなくなってしまう可能性もあります。

フリーランスでは勉強し続け、常に最新の知識をアップデートすることが必要不可欠なのを忘れないようにしましょう。

3.業務上の責任はすべて自分にあることを認識する

フリーランスになる前に考えておきたい3つ目のことは、業務上の責任はすべて自分にあることを認識することです。

会社員の場合は、ミスを犯した場合は上司や先輩などが助けてくれたり、病気をしてしまった際にもフォローしてくれたりするでしょう。

しかし、フリーランスの場合はミスはすべて自分の責任になります。また、病気をした際のフォローもありません。もちろん、クライアントも便宜を図ってくれますが、頻繁に続くと信頼関係を築くのは難しくなるでしょう。

自由なフリーランスだからこそ、かかる責任は比例して大きくなることを把握しておくことをおすすめします。

4.体調不良や出産・育児中などで働けない期間は収入がなくなる

フリーランスになる前に考えておきたい4つ目のことは、体調不良や出産・育児中などで働けない期間は収入がなくなることです。

フリーランスは自分次第で高収入を目指せる夢がある仕事です。しかし、体を崩したり、環境が変化したりなどで働けなくなってしまうと収入が止まってしまいます。

企業に勤めている場合と比較して収入が不安定であり、常に稼げるわけではないことに注意が必要です。

5.税金や保険などの手続きの勉強をする

フリーランスになる前に考えておきたい5つ目のことは、税金や保険などの手続きの勉強をすることです。

会社員の場合は、会社が保険や税金の手続きを行ってくれます。そのため、自分で調べたり考えたりすることはほとんどないでしょう。

しかし、フリーランスの場合は、税金や保険などの手続きを自分で行わなければなりません。

例えば、今まで入っていた「一般被用者保険」ではなく、国民健康保険にする手続きを行う必要があります。また、確定申告や青色申告などの手続きもしなければいけません。

フリーランスに向けた税金や手続きなどの書籍で学んだり、専門家に相談するなどして、手続きを行う必要があることは認識しておきましょう。

6.万が一のときのための貯金を準備する

フリーランスになる前に考えておきたい6つ目のことは、万が一のときのための貯金を準備することです。

働けない状態になってしまった際や仕事を思うように受注できなくなった際に、生活に困窮することがないように、数ヵ月間は生活に困らない程度の貯金を準備しておくと安心です。

また、フリーランスに限った話ではありませんが、結婚や引っ越しなどのライフイベントにもお金がかかります。もしもの場合に備えて、貯金をしておくことはとても大切です。

スキルなし・未経験の状態からフリーランスになるステップ

スキルなしや未経験ではフリーランスになることは難しいですが、ステップを踏むことでフリーランスになることは可能です。

以下では、スキルなし・未経験の状態からフリーランスになるステップを詳しくご紹介します。実際に行動に移すための参考にしてみてはいかがでしょうか。

ステップ1.勤め先が副業可能か調べる

スキルなし・未経験の人は、まずは副業としてフリーランスの仕事を始めることをおすすめします。

副業として体験をすることで、自分がその仕事にあっているのか・業務体系・身につけるスキルなどが理解しやすくなります。

ただし、副業を始める前に、勤め先が副業を許可しているのか調べることが大切です。

2018年1月の厚生労働省の副業・兼業の促進に関するガイドラインによると、副業に関して以下のように述べられています。

厚生労働省が平成30年1月に改定したモデル就業規則においても、「労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。」とされている。

引用:厚生労働省

しかし、同ガイドラインには以下のようにも記載されています。

副業・兼業に関する裁判例では、労働者が労働時間以外の時間をどのように利用するかは、基本的には労働者の自由であり、各企業においてそれを制限することが許されるのは、例えば、
① 労務提供上の支障がある場合
② 業務上の秘密が漏洩する場合
③ 競業により自社の利益が害される場合
④ 自社の名誉や信用を損なう行為や信頼関係を破壊する行為がある場合
に該当する場合と解されている。

引用:厚生労働省

そのため、企業によっては、副業を禁止している企業もあります。規則を破って副業をすると、解雇されてしまうこともあります。

まずは、就業規則に書かれている副業の許可について詳しく調べてみましょう。

ステップ2.フリーランスとして働きたい職業・職種を決める

フリーランスと一口に言ってもたくさんの職種があります。自分にあった仕事や、自分の興味のある仕事を見つけることが大切です。

以下では、フリーランスとして働ける職業・職種を簡単にご紹介します。興味がある職業を見つける参考にしてくださいね。

フリーランスとして働ける職業・職種

  • ライター
  • 動画クリエイター
  • エンジニア
  • デザイナー
  • コンサルタント
  • 経営者
  • ネイリスト
  • 飲食店の経営

ステップ3.なりたい職業についている成功者やロールモデルを研究する

なりたい職業を見つけた後は、なりたい職業についている成功者やロールモデルを研究しましょう。

例えば、動画クリエイターになりたいと思った場合は、誰を目標とするのか、どのような収益モデルとするのかなどを研究しましょう。

第一線で働いているその道のプロからは学ぶことがたくさんあるはずです。ロールモデルとなる人を見つけて、その人に近づくためにはどうすればいいのか分析してみることをおすすめします。

ステップ4.なりたい職業に必要なスキルを身につける

成功者やロールモデルを研究すると、自ずと自分に足りないスキルがわかるのではないでしょうか。

また、なりたい職業になるためのノウハウ本や、ネットの記事などを利用して必要なスキルを把握しましょう。まずは自分に足りないスキルを自覚することが大切です。何が足りないのか・何を身につけているのか分析しましょう。

分析した後は、努力をすることで必要なスキルを身につけます。独学ではスキルを身につける自信がない人は、動画や講座、本などを利用することをおすすめします。

ステップ5.クラウドソーシングサイトで仕事を見つける

スキルをある程度身につけた後は、クラウドソーシングサイトで仕事を見つけましょう。

クラウドソーシングサイトとは、企業や個人が仕事を依頼したり、仕事をもらったりする場所を提供しているサイトです。

フリーランスは、「CrowdWorks」や「Lancers」などのクラウドソーシングサイトを通して仕事を見つけることが多いです。

「スキルをもっと磨いてから……」「まだ仕事をもらうのには早いかも」のように、ある程度スキルが身についた後にも自信が出ずに、仕事に申し込めない人もいるかもしれません。

しかし、仕事を通して磨けるスキルは間違いなくあるので、最低限のスキルを身につけたら挑戦してみることをおすすめします。

ステップ6.目標としている収入を達成・実績を作ったらフリーランスとして独立する

副業のフリーランスとして十分に成長できたら、フリーランスとして独立することをおすすめします。

独立するタイミングとしては、目標とする収入が達成できたときや、実績が十分に作れたとき、スキルが身についたときなど様々なタイミングがあります。

独立するタイミングは自分の人生を大きく変える瞬間です。本当に仕事を辞めるべきなのか深く考えてみましょう。

企業が副業を禁止している場合は、実際に仕事をして副業を行うのはおすすめできません。まずは独立できる程度のスキルを磨くことに重きをおくことをおすすめします。