今回は単元未満株取引に対応している証券会社の中でも、スマホでの利用に特化したLINE証券とPayPay証券に注目し、サービスを比較した。
国内株式を中心に投資したいと考えているならLINE証券のいちかぶがいいだろう。一方、金額ベースで投資したい人はPayPay証券の単元未満株がおすすめだ。
それぞれメリットやデメリットがあるので、さっそくチェックしてみよう。
- ミニ株(単元未満株)に投資するならLINE証券やPayPay証券のようなスマホ証券が便利
- ミニ株(単元未満株)投資でも配当金は受けられる
- ミニ株(単元未満株)投資では市場の取引時間内ならLINE証券とPayPay証券の手数料が安い
- LINE証券とPayPay証券なら初心者でもスマホで簡単に株が買える
- LINE証券は日本株が1株から買えて配当も受け取れる
- PayPay証券は1,000円からの金額指定で1万円以上の値がさ株も買える
対象銘柄 | 国内株式 1,523本 国内ETF 15本 |
国内株式 163本 国内ETF 4本 国内REIT 6本 海外株式 149本 海外ETF 27本 |
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最小取引単位 | 1株 | 1,000円 |
手数料 | 0.35%~1.0% | 国内 0.5%~1.0% 海外 0.5%~0.7% |
約定タイミング | 取引時間中リアルタイム | 取引時間中リアルタイム |
サイト | 公式サイト | 公式サイト |
目次
手軽にミニ株(単元未満株)取引をしたいならLINE証券とPayPay証券がおすすめ!
共通して挙げられる理由は以下の5つである。
- リアルタイム約定に対応している
- 少額から株式投資ができる
- 日中の取引コストが安い
- 配当金と株主優待が受け取れる
- スマホで手軽に取引できる
一つひとつ詳しく見ていこう。
リアルタイム約定に対応している
LINE証券とPayPay証券はスマホでの取引に特化しており、リアルタイム約定に対応している。
スマートフォンで取引ができれば、場所や時間を選ばず価格チェックや注文ができます。使い慣れているツールで新たな挑戦ができるのは、想像以上にメリットが大きいです。
一般的に単元未満株は約定タイミングが1日1~4回あるが、LINE証券とPayPay証券では発注すればすぐに約定するリアルタイム取引が可能だ。
少額から株式投資ができる
LINE証券とPayPay証券は、ともに単元未満株の購入ができるスマホ証券だ。
通常、日本株は、単元という最低株数の単位で購入しなければならない。1単元の株数は銘柄ごとに異なるが、多くの銘柄は1単元100株となっている。
1株1,000円の銘柄であれば、最低でも10万円(1,000円×100株)必要となるわけだ。
しかし、LINE証券やPayPay証券なら以下のような株取引ができる。
「いちかぶ」という単元未満株取引のサービスが 提供されており、文字どおり1株からの買付が可能。 |
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株取引で金額単位(1,000円から1,000円単位)の買付ができ、 「1株5,000円の銘柄を1,000円」というような注文が可能。 |
日中の取引コストが安い
LINE証券とPayPay証券の単元未満株は、各市場の取引時間内の手数料が安くなっている。
両社の単元未満株の手数料は、FXのようなスプレッド方式だ。
LINE証券の「いちかぶ」の時間帯別の基準価格にかかるスプレッドは以下のとおりとなっている。
9:00~11:20 | 0.35% |
11:30~12:20 | 1.0% |
12:30~14:50 | 0.35% |
17:00~21:00 | 1.0% |
国内株式 | 国外株式 | ||
---|---|---|---|
9:00~11:30 12:30~15:00 | 0.5% | 現地時間9:30~16:00 | 0.5% |
11:30~12:30 | 1.0% | 16:00~翌9:30 | 0.7% |
配当金と株主優待が受け取れる
単元未満株でも、基本的に配当金は保有株数に応じて受け取れる。しかし通常、株主優待は受けられない。
ただし、LINE証券とPayPay証券の単元未満株は、配当金と株主優待が保有株数に応じて受け取れる。
しかし、両社とも発行企業の優待条件を満たしていない場合、株主優待は受けられないので注意が必要だ。
スマホで手軽に取引できる
LINE証券とPayPay証券の取引は、スマホアプリでシンプルにできるように工夫されている。両者のスマホアプリの特徴は以下の通りだ。
・LINEのアプリで口座開設から取引のすべてが完結できる。 ・日常、利用することの多いLINEのアプリなら 通知を見落とす心配も少なく、非常に便利。 |
|
・株取引で「銘柄を選択する」「金額を指定する」 「買う・売るのどちらかをタップ」の3ステップで取引が完了する。 ・初心者でも迷わずに取引できるツール。 |
LINE証券とPayPay証券、どっちがいい?
LINE証券とPayPay証券はどちらもスマホで取引ができ、約定のタイミングがリアルタイムであることが特徴だが、利用者はどちらを選べばよいのだろうか。
LINE証券はこんな人におすすめ
LINE証券は1株からの株取引をLINEのアプリを使ってできることから、少額から気軽に株取引を始めたい初心者に適している。
国内株式の取扱銘柄数がPayPay証券よりも豊富で、時価総額ベースで国内株式の88%をカバーしている。
LINEポイントを投資資金として使うことや、LINE Payで即時入出金を無料で行うことも可能だ。
LINEポイントで「いちかぶ」の買付をするには、LINEポイントを証券口座に入金する必要がある。すると、購入可能額に即時反映されるので買付が可能になる。なお、LINEポイントから入金するにはLINE Payの登録が必要だ。
LINEポイントの貯め方は、LINEショッピングやLINE Payのコード支払いなどさまざまだ。ある程度ポイントが貯まっている人にとって、「いちかぶ」は有益な活用方法といえる。
また、高配当株や株主優待のある銘柄に、少額で投資したい人にも向いている。貯まったポイントに自己資金を足して買った株で配当や株主優待を受け取ることは、投資の励みになるだろう。
株主優待を受けられる株数になるまで同じ銘柄をコツコツ買い足していくのも、LINE証券の有効な活用方法だろう。
日中の取引手数料が低めなので、市場が開いている9:00~11:20、12:30~14:50に取引できる人には特におすすめしたい証券会社です。
PayPay証券はこんな人におすすめ
金額ベースでミニ株をしたい人には、PayPay証券がおすすめだ。また少ない資金で株価の高い有名企業に投資してみたい人や、優良企業へ少しずつ分散投資したい人にもPayPay証券は向いている。
またPayPay証券は、海外株式や海外ETFに1,000円単位で投資できるのも特徴だ。
銘柄数は多くないが、主要企業や注目企業はそろっているため、選ぶ手間が省けるともいえる。
また米国株式では、年4回配当を支払う企業が多い。配当支払月の異なる銘柄を組み合わせれば、1銘柄1,000円ずつの投資額でも毎月配当金を受け取れる可能性がある。
人気のある米国高配当株投資を、より手軽に楽しみたい人にPayPay証券はぴったりだろう。
そのほか、日本株も株価の高い優良企業に1,000円で投資できる。同じ銘柄を買い足すこともできるし、さまざまな銘柄に分散投資も可能だ。
PayPay証券は0歳から19歳の未成年者でも使え、操作が非常に簡単です。PayPayアプリを持っている人なら口座開設すら不要で、初心者にとって最もハードルが低い証券会社といえます。
LINE証券の特徴は?
LINE証券について、もう少し掘り下げて解説しよう。LINE証券には、既存の対面型証券会社や大手ネット証券とは異なる特徴がある。
- 1,少額からの投資ができる
- 2,LINEアプリから取引できる
- 3,取引手数料の安さが業界トップクラス
- 4,取引コストが無料になるなどのタイムセールを随時開催
- 5,LINEポイントを投資に使える
- 6, iDeCoに対応、つみたてNISAも利用可能
- 7,単元未満株の夜間取引に対応
- 8,少額でアクティブな運用ができる「CFD取引サービス」開始
- 9,ネット証券最短で100万口座到達
メリット1, 少額からの投資ができる
LINE証券では「いちかぶ」のような単元未満株だけでなく、投資信託も100円から購入できるなど少額投資が可能だ。
「いちかぶ」では持ち株数に応じた配当金が受け取れたり株主優待も受けられたりするため、少額でも配当目的の取引ができる。
メリット2, LINEアプリから取引できる
LINE証券は、証券取引専用のアプリをインストールせずに、スマホのLINEアプリから起動できる。
日常的に使い慣れているLINEの延長で簡単に投資ができ、取引も銘柄を選んで数量を入力する程度のシンプルな操作で完結する。
メリット3, 取引手数料の安さが業界トップクラス
LINE証券の株式現物の売買手数料は、SBI証券のスタンダードプランなどと同等で業界トップクラスの安さといえる。
単元未満株の手数料体系は、証券会社ごとにさまざまで比較が難しい。たとえばSBI証券のS株の場合、買付手数料は無料で売却時に0.55%の手数料がかかる。LINE証券の日中のスプレッドは0.35%(売買とも)なので、同等レベルと考えられるだろう。
メリット4, 取引コストが無料になるなどのタイムセールを随時開催
LINE証券では、「初株キャンペーン」や「株のタイムセール」などのキャンペーンが行われている。以下がその内容だ。
初株キャンペーン | 新規口座を開設しクイズに正解すると最大4,000円相当の株を無料でもらえる |
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株のタイムセール | アフタヌーンセール…「いちかぶ」の対象銘柄の取引コストが無料になる アフタヌーンセールEX…現物取引の対象銘柄の取引手数料が実質無料になる |
メリット5, LINEポイントを投資に使える
LINE証券では、LINE Payからの入金にLINEポイントを充当できる。それにより、ポイントでの運用商品の買付が可能だ。
メリット6, iDeCoに対応、つみたてNISAも利用可能
「スマホ証券のサービスは最小限」と思われがちだが、LINE証券はiDeCo(個人型確定拠出年金)やつみたてNISAにも対応しており、24種類の投資信託・定期預金に掛金を拠出できる。
投資信託は国内株式型や海外株式型、債券型、バランス型、ターゲットイヤー型、MMF型など、種類も豊富だ。
iDeCoの資金は口座を開設した金融機関から信託銀行に移されるため、金融機関に万一のことがあってもお金がなくなることはありません。また、信託銀行が経営危機に陥っても、加入者の年金資産と会社固有の資産は分別して管理することが義務付けられているため、全額が保護されます。
毎月1,000円から積立ができ、LINEポイントも利用できる。取扱銘柄は9本と少なめだが、低コストで分散投資が可能だ。eMAXIS Slimシリーズや信託報酬が0円の野村スリーゼロ先進国株式投信など、注目銘柄を取り扱っている。
メリット7,単元未満株の夜間取引に対応
LINE証券の単元未満株サービスは「いちかぶ」という名称で、その名のとおり1株単位で売買できる。
平日夜間(17:00~21:00)に単元未満株の取引ができるのは、今のところLINE証券のみだ。
仕事から帰ってきてからでも取引はできますが、手数料水準は日中より高いので注意しましょう。
メリット8, 少額でアクティブな運用ができる「CFD取引サービス」開始
LINE証券は、2022年1月24日に「CFD取引サービス」を開始した。
LINE証券のCFDでは米国株だけでなく、日本株や株価指数、原油や金、海外ETFなどにも投資でき、対象は194銘柄と多い。ただしCFDはチャンスが大きい分リスクも高いので、損失が膨らむと追加証拠金(追証)が必要になることもある。
メリット9,ネット証券最短で100万口座到達
LINE証券の口座数は、サービス開始から2年2ヵ月で100万口座を突破した。これは、ネット証券では最短だ。
コロナ禍による投資需要の拡大という追い風もあり、若年層や投資未経験者を中心に多くの個人投資家を獲得している。
5大ネット証券の一角である松井証券やauカブコム証券の口座数は約130万口座なので、「大手」に仲間入りする日も近いと考えてよいでしょう。
スマートフォンによる株取引は、徐々にメジャーになりつつある。各社が専用アプリを提供しており、投資環境が整ってきているからだろう。初めてでも直感的に操作でき、機動性にすぐれたスマホ取引は、今後も増えていくと考えられる。
デメリット1,パソコンからでもスマホ用の取引画面しか使えない
スマホ証券なので仕方ないが、LINE証券の公式ホームぺージはパソコンでの閲覧・操作には向かない。スマートフォンの画面をそのままブラウザ用にしたような画面なので、違和感を覚える人も多いだろう。
時間に余裕のある時のシンプルな取引であれば問題ないが、経済ニュースやチャート、板情報などを1画面に表示してリアルタイム取引をしたい場合は、スマートフォンよりもパソコンのほうが便利だ。そのような場合は、パソコン用の取引ツールが充実している証券会社を選ぶとよいだろう。
外出先での株価チェックや予約注文の発注などは、スマートフォンでも問題ないでしょう。
PayPay証券の特徴は?
続いて、PayPay証券についても掘り下げてみよう。特徴は以下のとおりだ。
- 1,ミニ株は国内株も海外株も1,000円から!あのGAFAMも
- 2,米国株が24時間取引可能
- 3,取扱銘柄が優良銘柄に限定されているので初心者におすすめ
- 4,送金手続きのいらない「おいたまま買付」が利用できる
- 5,1株からIPOに応募できる
- 6,オリコン顧客満足度ランキングで「スマホ専業証券第1位」
- 7,フィンテック企業ならではのテクノロジー面の強み
- 8,漫画コンテンツで投資が学べる
- 9,相対取引なので指値注文や逆指値注文はできない
メリット1,ミニ株は国内株も海外株も1,000円から!あのGAFAM株も
これは、PayPay証券が市場から仕入れた株式を利用者が売買する「相対取引」に特化していることによるものです。
対象銘柄に海外株式も含まれることも、大きな特徴だ。
海外の個別株を1,000円単位で買える証券会社は、他には見当たらない。
メリット2, 米国株が24時間取引可能
PayPay証券では、米国株の取引は24時間いつでも可能だ。上述のとおり、手数料が安いのは現地で市場が開場している時間帯で、日本の深夜から早朝にかけてとなる。
メリット3,取扱銘柄が優良銘柄に限定されているので初心者におすすめ
PayPay証券の日本株式の取扱銘柄は163本と、他社に比べて少ない。東証に上場しているのは約3,700銘柄なので、かなり絞られていることがわかる。
主要銘柄は網羅しており、「銘柄を選ぶ人にとってはむしろ選びやすい」という見方もできます。
海外株式の取扱銘柄は149本だ。世界的に有名で、日本人にもなじみのある銘柄が厳選されている。
株式や投資信託、日本株CFD、IPOなども取り扱っている。
メリット4, 送金手続きのいらない「おいたまま買付」が利用できる
PayPay証券の「おいたまま買付」は、銀行などの連携先に残高があれば、送金不要で株や投資信託の代金決済ができるサービスだ。
通常、運用商品の買付には証券口座への入金が必要になる。しかし、「おいたまま買付」を利用すれば、送金の手間や時間を省ける。
「おいたまま買付」の対象となる金融機関・サービスは以下のとおりとなっている。
- PayPay
- PayPay銀行
- みずほ銀行
- 三菱UFJ銀行
- 三井住友銀行
- ゆうちょ銀行
- 南都銀行
- d払い(docomo)
- ソフトバンクカード
メリット5, 1株からIPOに応募できる
PayPay証券では、1株からIPO(新規公開株)に投資できる。通常のIPOでは金額が数十万円程度になる場合もあり、まとまった資金がないと参入できない。
新規上場株式(IPO)とは、未上場の企業が、新株の発行(公募増資)や売出を行って、証券取引所に上場する(株式の)ことをいい、公開された株式は投資家が市場で売買することができます。
引用:SBI証券
メリット6, オリコン顧客満足度ランキングで「スマホ専業証券第1位」
調査対象は「口座開設・特典」「取引手数料」「取引のしやすさ」「アプリ・サイトの使いやすさ」「資金管理」「ポイントの利用のしやすさ」「情報提供」「問い合わせ」「システムの安定性」の9項目だ。特に取引のしやすさ、アプリの使いやすさ、情報提供、問い合わせの評価が高い。
同調査は、スマホ専業証券での取引経験がある全国の20~69歳を対象としたアンケートをもとにしています。対象企業は4社と少なめだが、高い評価を得ている項目がわかるので、参考にしてみましょう。
メリット7,フィンテック企業ならではのテクノロジー面の強み
PayPay証券は、2021年2月にOne Tap BUYが社名を変更して生まれた証券会社だ。サービス自体は2016年6月から提供されており、日本初のスマホ証券として新しい取り組みを行っている。主要株主がソフトバンク株式会社、みずほ証券株式会社、Zホールディングス株式会社であるからか、企業紹介には「最新テクノロジーを武器にした新しい金融サービスを生み出すことが目標」とある。
ユーザーが安心して、簡単に利用できるようにするために、システムは高度で複雑な処理ができるように構築されている。
外国証券24時間リアルタイム取引や、自動積立アプリ「ロボ貯蓄」、日米の指数を中心としたアプリ「10倍CFD」などがあります。
メリット8,漫画コンテンツで投資が学べる
PayPay証券のアプリには、初心者向けに資産運用の基礎知識を学べる漫画のコンテンツが提供されている。株式投資などに必要な知識を簡単に身につけることが可能だ。
通常の金融機関でも投資の基礎知識などをWeb上で提供していることが多いが、図などはあっても文章が主となっている。
デメリット9, 相対取引なので指値注文や逆指値注文はできない
PayPay証券は証券取引所などの市場を通さず、売り手と買い手が価格や数量などを決める「相対取引」を採用している。これによって単元の制約を受けない1,000円単位の取引や、24時間リアルタイム取引を実現しているのだ。
相対取引では価格を指定する指値注文ができないため、証券会社が提示する価格で取引が成立します。指値注文の一種類である逆指値注文もできません。
「ここまで値上がりしたら自動的に売る」「ここまで値下がりしたら自動的に買う」といった注文ができないので、指値注文方法を行う人には向かないでしょう。
LINE証券とPayPay証券を徹底比較
LINE証券とPayPay証券の対象銘柄、最小取引単位、手数料、約定タイミングは以下のとおりだ。
対象銘柄 | 国内株式 1,523本 国内ETF 15本 |
国内株式 163本 国内ETF 4本 国内REIT 6本 海外株式 149本 海外ETF 27本 |
最小取引単位 | 1株 | 1,000円 |
手数料 | 0.35%~1.0% | 国内 0.5%~1.0% 海外 0.5%~0.7% |
約定タイミング | 取引時間中リアルタイム | 取引時間中リアルタイム |
サイト | 公式サイト | 公式サイト |
あなたはどんな投資をしたいのか、比較表を参考に自分に適した証券会社を選びたい。
以下よりLINE証券「いちかぶ」とPayPay証券「単元未満株」を詳細に比較するので、参考にしてほしい。
LINE証券「いちかぶ」とPayPay証券の「単元未満株」を取引銘柄で比較
LINE証券「いちかぶ」とPayPay証券「単元未満株」を比較すると、日本株の銘柄数は「いちかぶ」のほうが多い。国内株式は1,500銘柄以上、ETFも15本が単元未満株として取引できる。
一方でPayPay証券は、取扱銘柄数が少ないが対象の範囲が広い。約150銘柄の海外株式と25本の海外ETFを金額指定で購入できる。また、IPOにも1株から応募可能だ。
対象銘柄 | 国内株式 1,523本 国内ETF 15本 |
国内株式 163本 国内ETF 4本 国内REIT 6本 海外株式 149本 海外ETF 27本 |
サイト | 公式サイト | 公式サイト |
本数は6本ですが、国内REITも対象に入っています。
LINE証券とPayPay証券のミニ株(単元未満株)を最小取引単位で比較
LINE証券の最小取引単位は1株単位、PayPay証券は1,000円単位だ。
例えばトヨタ自動車<7203>の場合、LINE証券では2,034円から購入できます(2022年9月7日終値)。一方、PayPay証券はどの銘柄でも1,000円からです。
値がさ株のキーエンス<6861>の場合、LINE証券は少なくとも5万1,370円からでないと購入できない(2022年9月7日終値)。しかし、PayPay証券なら1,000円で購入可能だ。
逆に株価が安い銘柄、例えば543円の住友化学<4005>、627円の楽天グループ<4755>の場合は、LINE証券のほうが少ない投資額で買える(2022年9月7日終値)。
LINE証券とPayPay証券のミニ株(単元未満株)を手数料で比較
スプレッドの水準は取引時間帯によって異なり、東京証券取引所の取引時間中は0.35%、取引時間外は1.0%となっている。
国内株式の場合は、東京証券取引所の立会時間中は基準価格に0.5%を乗じた金額、時間外取引では1.0%を乗じた金額が手数料になる。海外株式の場合は、現地時間の立会時間中は0.5%、時間外取引では0.7%のスプレッドが上乗せされる。
LINE証券とPayPay証券のミニ株(単元未満株)を取引時間で比較
具体的な取引時間帯は以下の通りだ。
約定タイミング | 取引時間中リアルタイム | 取引時間中リアルタイム |
時間帯 | ■通常取引時間 9:00~11:20、 11:30~12:20、 12:30~14:50 ■時間外取引 17:00~21:00 |
■国内株式 9:00~11:30、 12:30~15:00 ■海外株式 24時間 |
ほかの証券会社、たとえばSBI証券の単元未満株「S株」の場合では、14時に買いたい銘柄が希望の株価になり注文を出したとしても、約定するのは翌朝の9時で、株価も翌日の始値になってしまう。希望とはほど遠い株価になっている可能性もあるのだ。
LINE証券とPayPay証券の口座開設手順
LINE証券とPayPay証券の口座開設の手順は、以下のとおりだ。
LINE証券の口座開設手順
LINEアプリに証券サービスを追加し、3分ほど操作するだけで、最短で翌営業日から利用できる。
LINEアプリ内の「サービス追加」で、LINE証券を選択する。
口座開設ページを開いて画面の案内にしたがって必要事項を入力し、SMS認証が済んだら本人確認書類を登録する。
本人確認書類はマイナンバーカードか、マイナンバーが記載された書類と運転免許証の組み合わせなどを選択する。
その後、顔写真をその場で撮影する「かんたん本人確認」を利用すると、最短で翌営業日から取引を開始できる。
顔写真を送信したくない場合は、郵送による手続きに変更することも可能だ。
暗証番号を設定したら口座開設申し込みが完了し、LINE証券による審査が完了したらLINEメッセージにお知らせが届く。
PayPay証券の口座開設手順
本人確認書類とマイナンバーが確認できる書類を準備できていれば、すべてスマホで完結するのでお手軽だ。
-
「口座開設ボタン」よりメールアドレスを登録する。登録したメールアドレスに送信されたメールのURLから、PayPay証券の口座開設画面に遷移する。
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必要事項を入力し、「個人番号カード」または「運転免許証」の本人確認書類と顔写真をスマートフォンで撮影し、オンラインで確認すると本人確認が完了する。
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本人確認完了後、「個人番号カード」または「通知カード」のマイナンバー確認書類を撮影し、マイナンバーを入力する。
写真のない本人確認書類は2種類必要になるため、注意しよう。
口座開設が完了したら、証券会社からID・パスワードなどを記載した「口座開設完了のご案内」が送られてくる。
口座開設後、証券口座に入金すればすぐに取引を開始できる。
「おいたまま買付」サービスを使えば、証券口座の資金が不足しても銀行やソフトバンクカード、dポイントと連携して自動で振替が行われる。
LINE証券とPayPay証券の口コミ評判
LINE証券とPayPay証券の口コミや評判はどうだろうか。それぞれ見てみよう。
LINE証券「いちかぶ」の良い口コミ
40代|男性
LINEアプリだけで完結
良い点は専用アプリなどのインストールが不要で、LINEアプリを通じて1株単位で投資が可能なところです。また投資情報もLINEアプリを通じて確認でき、投資を身近に感じられるので未経験の方や初心者の方でも気軽に取引ができるのも魅力だと思います。
30代|男性
シンプルで使いやすい
気軽に株を購入することができるので使用しています。LINEから直接、画面を展開することができるので投資初心者向きかなと思います。また、銀行口座からLINE PAY(ウォレット)経由で投資金を入金でき、即時反映されるので、買いたいと思った時に買えるのが良い点です。
30代|男性
UIがわかりやすい
UIがシンプルなので、とても扱いやすいです。初心者の方ならとても使いやすくて便利な証券口座だと思います。また、株式の売買手数料も無料(スプレッドを除く)なので、単元未満株を扱っている割には安く済ませられるという点も優れていると思います。
20代|女性
シンプルな画面!
一番のメリットは画面のシンプルさです。他の証券会社のUIでは銘柄に関する様々な情報が掲載されており、詳し過ぎて初心者には情報過多でした。しかし、LINE証券の「いちかぶ」はスマートフォンで見ることを想定したシンプルな作りで、銘柄情報も会社説明、過去の株価推移と業績、配当と配当利回り、株主優待、アナリスト評価のみと、項目が厳選されていて分かりやすいです。どこを操作すれば、売買できるかも一目瞭然でした。
30代|女性
ポイントが使えてお得
LINEポイントを活用して株が購入できること。ポイントはLINEポイントクラブやクレジットカードなどでも貯められるため、ハードルは低いと感じます。単元未満株なので、少額で購入できることもあり、ポイントを有効活用して投資が可能です。現金での投資に抵抗がある人も、ポイント+現金なら始めやすいのではないでしょうか。
LINE証券「いちかぶ」の良くない口コミ
30代|男性
投資情報が少ない
投資情報が少ない LINE証券内に投資判断となる情報が少ないです。一般的なネット証券に比べて、グラフや財務状況の情報も少ない気がするので、投資に慣れている人には向かないかもしれません。また、ブラウザの問題なのか挙動が遅い場合があるので注意が必要かもしれません。
30代|男性
選択肢が少ない
初心者ならこれでいいのですが、単元未満株式で取り扱っている商品数が少ないのが難点(それでも1,500銘柄くらいは取り扱ってはいますが)。もっといろいろな商品に手を出したいというのであれば、別の証券会社を選択したほうがいいでしょう。
20代|女性
銘柄数が少ない
一番のデメリットは取扱銘柄数の少なさです。日本の上場企業が約3,800社あるにもかかわらず、LINE証券の「いちかぶ」はその半分以下の約1,500銘柄しか取り扱いがありません。日本の超有名企業に投資する場合は問題ないと思いますが、スタートアップ企業や中小企業に投資したい投資家には不向きだと思います。
30代|女性
時間帯制限がデメリット
他の単元未満株もある程度は同じですが、購入できる時間帯や銘柄に制限があることはデメリットだと思います。特にグループB銘柄の取引時間帯が短いのは、仕事をしている人にはチャレンジしにくい要素です。昼休みなどに気軽に購入できれば、もう少し使いやすいのではないかと思います。
20代|女性
売買は成行注文のみ
1株から買える分、他の証券会社に比べると少し割高なところがあります。また、1株は指値注文ができず、成行のみの注文しかできないので、その点も少し不便です。他にも単元未満株の購入は、株主優待券の取得条件に当てはまらない場合がほとんどですので、優待券目当てでの投資だとお勧めできないです。
出典:口コミ=MONEY TIMES編集部がクラウドワークスで調査
PayPay証券「単元未満株」の良い口コミ
40代|男性
株式投資体験には最適
安い金額で大手企業の株式を手に入れることができ、配当ももらえるということで、株式投資を体験するには最適だと思います。日本株は100株からしか買えないし、米国株も大手となると1株でも高額になってくるので、初心者がいきなり手を出すのはリスクが大きいです。そのため、まずはミニ株で値動きなどを体験するのが良いと思います。
30代|男性
米国株など1000円か
単元未満株は少ない額で買えるのが魅力的ですが、1,000円から始めることができるため、あまったお小遣いなどで気軽に投資ができます。米国株も買えるので、海外にも目を向けやすいと思います。ちょっとした勉強がてらに買うのもいいですし、投資金額も少なくて済むので、初心者からでも始めやすいです。
40代|男性
初心者にも優しい
1株未満での購入も可能で、少額投資ができること。またIPOに1株から申し込みが可能で、米国株は24時間取引できること、そして「おいたまま買付」が便利であること。なにより未経験や初心者でも漫画で株式投資を学べるのでその点満足しております。
20代|女性
1,000円から購入できる!
米国株、日本株で購入したいけれど高すぎて購入できそうにないという銘柄を買いたい場合や、少額で分散投資をしたいという場合は、1,000円から株を購入することができるのでとても購入しやすいです。取引画面では買付株価、買付為替レート、現在の評価額、投資元本、平均買付株価、平均為替レート、株価の上昇率、為替の上昇率を一度に全て確認することができるので便利です。
40代|男性
アプリ画面の操作が簡単
少ない額で株が購入できるので、初心者でも気軽に始めることができます。入門編ということで株を始める方におすすめ。スマホアプリで簡単に操作が可能です。入り口の広い媒体かと思います。日本の株式だけでなく外国株の買い付けまでできるので、メリットはたくさんあります。
PayPay証券「単元未満株」の良くない口コミ
40代|男性
手数料が高い
手数料が比較的高いところです。これは、安い金額で株式投資をするにあたっては大きな問題で、なぜなら、たとえば1,000円で買った株に対して手数料がつくと、その手数料を回収するためには、その株がそれなりに値上がりしてくれる必要があります。しかし1,000円ですので、株価の上下も数円単位からになり、上がるまでに時間がかかることが多いです。
30代|男性
手数料が少し高い
あらかじめ購入する段階でスプレッドという形で差額を取られるようになっていますが、これが0.5%や1%といった形でそこそこ取られるようになっています。金額が少ない場合であればそこまで気にならないですが、額が大きくなると普通の証券会社で買うよりも割高になるケースがあるので注意しないといけないです。
40代|男性
銘柄数が少ない
日本株の取扱銘柄数が少ないことと指値注文ができないこと、信用取引ができないこと、また投資信託が2本しかなく、NISAなどは非対応であることがデメリット。それと1,000円で買えないケースがあり、キャンペーンが少ないことです。
40代|男性
分かりにくい点あり
株価などが一部分かりづらいのが唯一のデメリットかと思います。ミニ株なので、もうすこし銘柄を分かりやすくしたトピックがあってもいいように感じます。有名な企業は見つけやすいですが、あまり有名でない企業は見つけづらいです。
40代|その他
趣味にとどまる
投資というより趣味という感じ。副業の1つとして稼げる手法とは言えないでしょう。平日に繰り返される株の値動きを見るのが趣味の1つになりそうです。積極的に投資したい人向きではありません。
出典:口コミ=MONEY TIMES編集部がクラウドワークスで調査
LINE証券とPayPay証券のミニ株(単元未満株)を他のネット証券と比較
LINE証券・PayPay証券と他の証券会社の単元未満株サービスと比較してみよう。取引単位や手数料、取扱銘柄、取引ルールの違いは以下のとおりだ。
ネット証券6社の「単元未満株」(ミニ株)比較表
名称 | いちかぶ | 単元未満株 | S株 | ワン株 | キンカブ | まめ株 |
取引単位 | 1株 | 1,000円 | 1株 | 1株 | 100円 (小数点以下5位までの 株数指定も可) |
1株 |
手数料 | 基準価格の 0.35~1.0% (取引時間帯による) |
・国内)基準価格 の 0.5~1.0% ・海外)基準価格の 0.5~0.7% |
・買付:無料 ・売却:0.55% (最低手数料55円) |
・買付:無料 ・売却:0.55% (最低手数料52円) |
・100万円以下: (買付)無料、 (売却) 約定価格の0.5% ・100万円超: (買付) 約定価格の1.0%、 (売却) 約定価格の1.0% |
1.1000% (約定代金× (最低手数料550円)) |
銘柄数 | 国内株式 1,523本 国内ETF 15本 |
国内株式 163本 国内ETF 4本 国内REIT 6本 海外株式 149本 海外ETF 27本 |
東証 プライム・ スタンダード・ グロース) 上場銘柄 取引可能銘柄は 個別銘柄株価 詳細画面に 「単元未満株 (S株取扱)」と表示 |
東証 名証 上場銘柄 一部の非取扱 銘柄を除く 全銘柄 |
東証の 約3,900銘柄 |
東証上場銘柄 名証上場銘柄 一部の非取扱銘柄を 除く全銘柄 |
注文 受付時間 |
取引き時間中のみ グループAの銘柄 9:00~11:20 11:30~12:20 12:30~14:50 17:00~21:00 グループBの銘柄 9:00~11:20 12:30~14:50 |
24時間 (日本株は取引 時間外は予約注文) |
24時間 | 前日17:00 ~11:30 |
※フロッギー サイト 平日0:00~2:00、 5:00~11:30、 16:00~24:00 |
平日 6:00~14:00 平日 15:35~翌2:00 休日(土・日・祝) 6:00~翌2:00 |
約定 | 取引時間中 リアルタイム |
取引時間中 リアルタイム |
9:00、 12:30、 15:00 翌日9:00 |
後場の始値 | 前場注文分は 取引日の前場始値 後場注文分は 取引日の後場始値 |
取引日の終値 |
NISA 対応 |
× | × | ○ | ○ | ○ | ○ |
サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
ミニ株の手数料はLINE証券や買付手数料無料の証券会社が安い
ミニ株の取引手数料は、料金体系が証券会社によって異なるため比較が難しい。約定価格に一定の料率を乗じて算出するタイプや、基準価格にスプレッドを上乗せするタイプなどがあり、銘柄グループや取引時間帯によって料率が異なる場合もある。
ここでは、参考に株価が1万円の銘柄の往復の手数料を比較してみよう。
PayPay証券……1万円×0.5%(平日立会時間)×2(買いと売り)=100円
SBI証券、マネックス証券……1万円×0.55%×1(売り)=55円
SMBC日興証券……1万円×0.5%×1(売り)=50円
野村証券……1万円×1.1000%×2(買いと売り)=220円→最低手数料550円×2=1,100円
上記のように株価1万円の場合はLINE証券や買付手数料無料のSBI証券・マネックス証券・SMBC日興証券などが安いことがわかる。
ただし、SBI証券とマネックス証券には55円の最低手数料がある。株価300円のような安い銘柄の1株だけの売買の場合、かえって高くなる点に注意しよう。
銘柄数を重視するならSBI証券かマネックス証券
東証上場銘柄はプライム・スタンダード・グロースすべてが売買ともに取引可能だ。マネックス証券と野村證券は、名古屋証券取引所(名証)もミニ株で取引できる。
取扱銘柄数は少ないが、海外株を少額で取引できるのはPayPay証券だけです。取扱銘柄数を重視するのか、取扱範囲を重視するのかによって、選ぶべき証券会社は変わります。
投資金額を指定できるのはPayPay証券とSMBC日興証券
ミニ株サービスでは1株単位での取引が一般的だが、投資金額を指定できる証券会社もある。PayPay証券とSMBC日興証券(フロッギーサイト)だ。
株数を指定するサービスでは株価によって投資金額が変わるが、投資金額を指定できる場合はどの銘柄でも同じ金額で投資できる。
金額指定で買付けられるメリットは、1株1万円以上のような値がさ株に気軽に投資できることだ。誰もが知っている有名企業の株を、株価を気にしないで購入できる。
「毎月決まった金額投資したい」「数種類の株式を同じ比率で保有したい」といった場合は、金額指定ができる証券会社が便利です。
リアルタイム取引ができる証券会社はLINE証券とPayPay証券
多くのミニ株サービスでは24時間発注できるが、約定するタイミングはサービスによって異なる。前場・後場の始値あるいは終値で約定するサービスが多く、約定時間が指定されているものもある。
その場合、「株価をチェックして注文を出したものの、約定の株価は希望とは違っていた」というのもよくあることだ。
いずれも、注文方法は価格を指定しない「成行」のみです。
LINE証券とPayPay証券のミニ株はNISAに対応していない
LINE証券とPayPay証券のミニ株は、NISAに対応していない。
買付の際に希望する口座の種類を指定するだけなので、注文も簡単です。
ミニ株(単元未満株)を買うならLINE証券とPayPay証券どっちがおすすめついてよくあるQ&A
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