ブルーベリーなども同様に表面に青色がついているわけではなく、皮表面の微細な構造が青色を生んでいたのです。
そこでチームはブルーベリーなど表面にワックス層を持つ青い果実から薄いワックス層だけを除去し、四角いカードの表面上に再結晶させてみました。すると、果実の表面と同じ青色光と紫外線を反射するコーティングが得られたのです。

このコーティングは厚さ約2ミクロンという極薄ですが、研究チームは新たな青色反射塗料として応用できる可能性があると期待しています。
加えて、紫外線も反射できることから食材を保護するためのコーティング(食品包装フィルム)にも利用できるかもしれません。
ミドルトン氏は今回の結果を受けて、こう話しました。
「私たちが日常的に食べている人気の果物に、未知の着色メカニズムがあるという事実は本当に興味深い発見です。
またブルーベリーのワックス層から誰も見たことのない新しい青色コーティングを作り、その色を再現できたことはさらに驚くべきことです。
この天然ワックスのあらゆる機能性を人工的に加工した材料に組み込むことができれば、まさに夢のような出来事となるでしょう」
ブルーベリーの色の謎から始まったこの研究は、新たな工業的価値を生み出しそうです。
全ての画像を見る
参考文献
Scientists reveal why blueberries are blue
https://bristol.ac.uk/news/2024/february-/blueberries.html
Scientists Uncover How Blueberries Appear Blue
https://www.technologynetworks.com/tn/news/scientists-uncover-how-blueberries-appear-blue-383605