一方で鼻サイクルがある場合、優勢な鼻孔は乾燥していきますが、劣勢の鼻孔はその間に湿り気を補充できるので、呼吸全体では、常にある程度の湿った粘膜を維持することが可能になります。
2つある鼻孔は鼻サイクルによって、互いのバックアップにまわっているとも言えるでしょう。
研究者たちは、個人の鼻サイクルが正しく循環しているかどうかを確かめることで、自律神経が正しく動いているかを確認する手段にもなりうると考えています。
もしかしたら未来の病院では健康検査に、鼻サイクルの項目が追加されているかもしれませんね。
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参考文献
Why don’t we breathe equally out of both nostrils?
https://www.livescience.com/breathing-nose-sides
Little Known Nose Facts
http://www.medicaldiscoverynews.com/shows/616-nose.html
元論文
Measuring and Characterizing the Human Nasal Cycle
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0162918
ライター
川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。
編集者
ナゾロジー 編集部