生き物の種類が減る(生物多様性の低下)ことで、生態系全体のバランスが崩れてしまう可能性もあるでしょう。
家畜が大きくなること自体も、たくさんの土地や水、エサが必要になるため、将来の持続可能な社会づくりには課題が残ります。
今回の研究は、動物の骨という「地球の歴史の証拠」から、過去1000年で家畜と野生動物が大きく分岐してきたこと、そしてその大きな原因が「人間の活動」にあることを明らかにしました。
これからは、動物たちと共に暮らしていくうえで、家畜の生産性と野生動物の保護、生態系のバランスをどう保つか、私たち一人ひとりが考えていくことがますます大切になりそうです。
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参考文献
We’ve driven animals in two shocking directions over just 1,000 years
https://newatlas.com/biology/domestic-wild-animal-size/
Human impact on the evolution of domestic and wild animal body size has intensified in the last millennium
https://www.cnrs.fr/en/press/human-impact-evolution-domestic-and-wild-animal-body-size-has-intensified-last-millennium
元論文
8,000 years of wild and domestic animal body size data reveal long-term synchrony and recent divergence due to intensified human impact
https://doi.org/10.1073/pnas.2503428122
ライター
矢黒尚人: ロボットやドローンといった未来技術に強い関心あり。材料工学の観点から新しい可能性を探ることが好きです。趣味は筋トレで、日々のトレーニングを通じて心身のバランスを整えています。