冗談で書いているんじゃない。本気でそんなことになるかもしれない。民主主義の最後の砦が「実力行使」って、何の茶番だ。

要するに、これって単なる権力闘争でしょ? 「憲政史上の意義」だの「制度的チェック機能」だの、学者は立派なことを言うが、現実は泥臭い派閥争いだ。

でも、これが日本の政治の現実なんだろう。

解散権という「伝家の宝刀」も、使いどころを間違えれば自分の首を斬る結果になる。石破氏が解散に踏み切れば、「政治の私物化」「独裁者」との批判は避けられない。選挙戦だって、自民党内で統一的な戦略なんて組めるわけがない。

結局、何も変わらないのかもしれない。でも、これが民主主義なんだろうな。完璧じゃないし、時にはみっともないけれど、それでも独裁よりはマシだ。

結論.混乱期の象徴として

9月8日まであと1日。この国の政治がどこまで醜態を晒すのか、見ていて恥ずかしい。

でも、これも歴史の1ページになるのだろう。「混乱期の象徴」として。未来の政治学者が「あの時代は酷かった」と振り返る材料として。

石破首相のような党内基盤が脆弱な状況では、これらの制度的抵抗が政治的に決定的な意味を持つ可能性が高い。それが民主主義の最後の砦なのかもしれない。

尾藤 克之(コラムニスト・著述家)

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