オペレーターのAI化も
全国に不動産会社(宅地建物取引業者)は約13万社以上あり、その数はコンビニより多い。現状約100社と契約する楽トスも顧客数を増やす余地は大きいが、質を維持したいため、やみくもな拡大はしないと林氏は語る。コールセンターのオペレーターを育てるのに1カ月半から2カ月程度要する。主軸とする不動産売買仲介のほか、コンシェルジュ並みの対応能力を活かして注文住宅のヒアリングや、リゾート・ヴィラなど富裕層向けの架電サービスも展開している。そして現在はシステムやメールでAIを活用しているが、オペレーターのAI化も検討しているという。
不動産業界は人手に頼る業界であり、他業界のようにDXが進まなかった。依然としてFAXで物件情報をやり取りする企業も多い。一方で、自社単体でDXを行うのはコスト的に難しく、アウトソースする必要がある。楽トスが不動産業界のDXで一翼を担うかもしれない。
(取材・文=山口伸/ライター)