例えば、単に「それは間違いだ」とデータを示すだけでなく、「なぜその陰謀論が魅力的に感じられるのか」を共有しつつ、その上で事実を伝えるといったコミュニケーションが有効かもしれません。
研究チームは今後、AIが生成する偽情報など新たな問題に対して人々の脳がどう反応するのかも調べたいと述べています。
脳のメカニズムまで理解できれば、「なぜデマに引っかかるのか」をより深く解明でき、より効果的な対策が見えてくるかもしれません。
陰謀論という謎に脳科学のアプローチで光を当てた今回の研究は、社会がこの問題とどう向き合うかを考える上で大きな一歩となりました。
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元論文
Neural correlates of conspiracy beliefs during information evaluation
https://doi.org/10.1038/s41598-025-03723-z
ライター
川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。
編集者
ナゾロジー 編集部