金はご承知の通り国境のない共通の価値の認識があるアセットであります。仮想通貨も最近は投資対象になりつつありますが、歴史と認識度、流通と社会整備のレベルがまるで違います。有事の金とはよく言ったもので、最後行きつく先は金は大いにあり得るシナリオであります。

一部では金はいくらなら妥当なのか、という話があります。答えはありません。但し、以前にも言ったように掘削コストが下限になります。それを下回れば金採掘業者は採掘を止める、つまり金の希少性はさらに上がるという形になります。現在の金価格は採掘コストをはるかに上回っていますのでむしろ、直接物品を買えない金の交換価値の妥当性は過去のチャートとか、売り手と買い手の思惑が第一義ですが、私のボトムラインは金価格とは恣意的なものであり、いくらという金額は引き出せないと考えています。

金についてはお前のポジショントークではないか、と言われるかもしれません。そうではなく、金と長年向かい合ってきている中でどういう時に金が人気化するかは体得しており、今の金相場は大局観から最高のリスクヘッジ先であり、世界の行方が不透明であればあるほど金は輝きを増すのだと思います。

では今日はこのぐらいで。

編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2025年9月1日の記事より転載させていただきました。