カイラトの快挙は、代表チームにとっても刺激となるだろう。そんなカザフスタンが、アジアに戻る可能性はあるのだろうか。

最新のFIFAランキングによると、カザフスタンは114位(2025年8月時点)。しかしこの順位は欧州列強国との対戦に敗れ続けたことによるもので、額面通りの実力とは受け取れない。直近の試合でも、2026年W杯北中米大会欧州予選で北マケドニアを相手にシュート数、ボール支配率で上回りながらも0-1で惜敗している。

何よりも後押しとなり得るのが、W杯本選のアジア枠が「8.5」にまで拡大されたことだ。隣国のウズベキスタンがW杯初出場を決めたことも刺激となっている可能性もある。中国や中東各国の代表チーム強化が思うように進んでいない点も、カザフスタンのアジア復帰の背中を押すかも知れない。

2030年のW杯スペイン・ポルトガル・モロッコ大会、さらにはアジアで3度目の開催となる2034年W杯サウジアラビア大会への出場を狙い、アジアへ再転入してくる可能性も排除できないだろう。

もちろん日本代表にとっては、過去の因縁も含め嫌な対戦相手が増えることに他ならない。欧州サッカーのエッセンスを十分に吸収したカザフスタンが戻ってくれば、“日本1強”状態のアジアに新風を巻き起こす可能性を秘めているのではないだろうか。