モディ首相が日本に来日し、日経に単独インタビュー記事が掲載されています。果たして日本とインドは仲良しになれるかのでしょうか?そんなことはスズキに聞きたいところです。そのスズキ、日経によるとインド子会社の価値(7.6兆円)の方が親会社(3.8兆円)を上回る状態まで成長しています。ただ、スズキが今日のインドにおける地位を得るまでの苦労は相当なものだったと何度か読んだことがあります。私の周りにもインド人はたくさんいますし、ビジネスをすることもありますが、真の意味での意思疎通にはまだ遠い気がしています。

私の勝手解釈なインドの自由主義とは「何にも束縛されず、その場その場で最適解を選択できる自由」ではないかと思うのです。インドが民族問題、宗教問題、更に隣国のパキススタンと中国と揉め、バングラディシュやスリランカもインドには一線を置きます。当然国内統治と外交もたやすくないわけです。その中である特定のグループ、例えばBRICSに縛られると長短が出ます。そこでQUADができて日本とインドは急速に対話を増やしました。ところがメンバーの一つアメリカとはしっくりいきません。日経のインタビューではモディ首相は「クアッドは04年のインド洋大津波という壊滅的な災害への対応として、4つの民主主義国家の自発的な連携から始まった」と述べています。あれ?南シナ海への中国の進出を阻止するためじゃなかったのか?と疑問を持った人はいらっしゃったでしょうか?

モディ首相はこの後、中国に行くわけでクアッドが対中国を意識したものだとは言えないわけでしょう。またストーリーラインを変えることに何ら躊躇しないのがインドの特徴とも言えるのです。もちろんインドは次のリーダー国になることはほぼ間違いなく、日本がインドを軽視する選択肢もないのです。よって石破首相は会談を無事にこなしていますが、今はむしろ日本がインドに「揉み手」で接するしかないというのが実態ではないでしょうか?自由主義インドが今後、力をつける中で同国が将来、荒唐無稽な我儘なふるまいをしないことだけを祈ります。ここは逆に日本は抑えの戦略をたてた方が良いでしょう。