私はなぜ野党支持者が石破氏でいいじゃないか、と考えるかといえば①思想が相当リベラルで強い中道左派であること ②議論が中庸で極端なブレがないこと ③野党支持者に「絶対にNO」と言わせる理由が少ないこと ④他に適任者がいないなら変な人になるより石破氏の方がましと考える人が多いのではないかとみています。

つまり現状打破を望むかどうか、という点において自民党内では危機感を強く持つ人が多いものの野党は石破氏があたかも野党の味方のような位置づけになっている公算を考えています。私が世論調査を疑っているというのは自民党の総裁選なのにRDD方式の世論調査なんて意味がないのです。一方、共同通信は地方新聞のニュースネタの主要供給源の一つですからそれを受け売りして報じます。すると地方の方は「そうか、石破氏はそんなに悪い人じゃないんだな」という印象操作に近い形になるのです。

総裁選の話に戻します。自民党内で投票結果の名前が公表されることでビビると思った政権幹部に思わぬ想定外が発生しました。神田潤一法務政務官が辞職をした上で総裁選を支持する(読売)と述べたのです。政務官は大臣、副大臣と共に政権を担う柱であるのでこのような声に広がりが出ると政権には想定外が生じることになります。

では党内、特に政権幹部の造反が起きる可能性はあるか、といえば私はあると見ています。これは自民党を大局で捉えた時、石破氏のグループはどうみても主流派ではないのです。とすれば今、政権にNOを突き付けたらそれは主流派が救ってくれるという意味にしかならないのです。

関ヶ原の合戦のようなもので、石田三成が味方を山のように集めても誰も戦場に行かず、造反だらけだったのと同じです。なぜなら武士は武士でしかなく、思想よりも「強いものにつく」という極めて単純な判断がそこにあるからです。武士を国会議員という言葉に置き換えればこの答は一目瞭然のようなものではないでしょうか?(お前は麻生氏を徳川だとみているのか、と言われそうですが。笑)