また、ミナミホンムシにはマハゼだけでなく、ウロハゼ、キビレ、ヒイラギなど様々な魚種が興味を示した。
実釣テストの結果
エサとしての特徴、実釣テストでの状況を踏まえると、キス、ハゼ釣りともに優れたエサと言える。特にキス釣りでは嗜好性の良さ、針に刺した時の動きの良さ、指でカットできる扱いやすさなどを考えると、充分チロリの代わりに使えるエサだと思う。
ハゼ釣りでも同様のことがいえ、特にハゼのサイズが良くなってくる秋口から晩秋にかけて、効果が期待できる。また、外道としてはキビレ、チャリコ、ヒイラギ、ハゼの場合もウロハゼの良型がくるなど、万能性が感じられた。このことから夜釣りに使っても面白いのではないかと思う。

小型はヒット率下がるか
その一方で、小サイズであってもイシゴカイに比べると太いので、キス、ハゼ釣りともに、小型の魚信は針がかりしにくい傾向が見受けられた。
もっともこれは私の使う針のサイズが6~7号とやや大きめであることも原因の一つであるが、キスの数釣りなどの場面で、外道を避けて小型サイズの数を伸ばしたい時などには、イシゴカイの方が適していると思う。
釣りエサも進化する
ミナミホンムシによるキス、ハゼ実釣トライアルは、まだ始まったばかりである。エサの特性上、寒い時期には使いにくいという面はあるが、何か解決策はないものだろうか。水温の高い時期なら効果が期待できるので、チョイ投げも含め、引き続きその効果を実釣で検証してゆきたいと思う。
また、私はまだ目にしたことがないが、ミナミチロリというニューフェースのエサも登場しているようだ。竿やリールのように華やかではないが、エサの世界も進化していて、我々アングラーも目を離せないのだ。

<牧野博/TSURINEWSライター>