さらに、大型のローター(プロペラ)を搭載し、空気抵抗を最小限に抑えつつ、推力効率を大幅に向上。
この設計により、同クラスの電動ドローンと比べて、4倍の飛行時間、10倍の飛行距離、5倍のペイロード(積載量)を実現しています。
加えて、機体から発せられる騒音は同クラス機体のわずか10分の1。
これにより、住宅地や医療施設付近など静音性が重視される場所でも、実用性が飛躍的に高まりました。
こうした先進的な技術の数々は、SiFlyが掲げる「ドローンを社会のインフラへ進化させる」という理念のもとで一体化され、航空工学の限界を突破する革新機となりました。
そして、こうした革新の成果がついに“実績”として結実したのが、今回のギネス世界記録です。
次章では、実際にどのようにしてこの記録が達成されたのか見ていきましょう。
SiFly社のドローンが3時間11分の連続飛行に成功!ギネス世界記録へ
実際に記録が樹立されたのは、カリフォルニア州にある広大なアマラル牧場(Amaral Ranches)。
2025年7月26日、Q12は高度約50メートルを時速約50kmで自律飛行し続け、3時間11分54秒という前人未踏のフライトを成功させました。
従来の記録を約1時間も上回ったのです。
記録達成を監視・認証したのは、NASAの航空宇宙エンジニアやAppleの技術者を含む8人の証人。
彼らがギネスワールドレコーズの基準に基づいて記録を精査し、公式記録として登録されました。
この飛行記録のすごさは、単なる“飛び続けた時間”の話ではありません。
SiFlyのCEOブライアン・ヒンマン氏は次のように語っています。
「この世界記録は単なる持久力の証明ではありません。
ドローン技術の可能性そのものを根本的に変えるものなのです」
今回の偉業を成し遂げたQ12には、今後さまざまな分野での活躍が期待されています。
たとえば、広大な農地を一度の飛行でカバーする高精度な農業モニタリング、通信インフラの維持や災害時の調査などにおける長時間の空中監視、さらには人が立ち入れない危険地帯での探査・物流支援といった用途がすでに想定されています。