日本で60年、これからの共創に向けて

 こうしたグローバルな挑戦を重ねてきたテトラパックだが、日本市場ではすでに60年以上の長い歴史がある。

「日本市場では、私たちの紙パック製品はすでに多くの方にご利用いただいています。しかし、食品加工や流通、リサイクルといった“見えにくい領域”における貢献は、まだ十分に知られていないと感じています」(同)

 これからのテトラパックが目指すのは、包装資材メーカーとしてだけではなく、「食の安全性」「環境配慮」「社会インフラ」という視点から、食品システム全体を支える存在となることだ。

「私たちは、1962年に日本で創業を開始して以来、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを推進してきました。これからも、日本の食品・飲料業界が抱える社会課題の解決に向け、食品・飲料メーカー様、自治体、NGO団体など、さまざまなパートナーと共創したいと考えています。未来の世代のために、持続可能な食の仕組みを築いていくこと。それが私たちの使命です」(同)

 社会課題に挑むことは、特別なことではなく、企業として果たすべき当然の責任なのだ。テトラパックは、その当たり前を迷うことなく実践している。外資系企業でありながら、長きにわたって日本の食品産業を支えてきた同社。だが今回のインタビューで明らかになったのは、実は「包装容器の会社」という認識を大きく超えた存在だということだ。

 驚くべきは、社会課題解決への取り組みが、経営戦略や企業アピールの一環ではなく、創業者の理念を受け継ぎ、今もなお変わらぬ企業DNAとして息づいていることだろう。多くの企業が持続可能性を「新たな取り組み」として掲げる中、テトラパックにとってそれは当然すぎる日常なのだ。

 食の裏側で続く静かな挑戦は、やがて私たちの食卓に、安全と持続可能性という確かな未来を届けるだろう。

 次にコンビニで飲料のパックを手に取ったとき、少し立ち止まって考えてみてほしい。その小さなパックに込められた技術と、2024年問題や環境課題への挑戦を。私たちの何気ない選択が、実は未来の食卓を支える力になっているかもしれない。

(取材・文=昼間たかし/ルポライター、著作家)

※本稿はPR記事です。