子どもは成長の過程からして、大人の教育方針の建前と本音に向き合っていかなければならないわけです。
この微妙なニュアンスがうまく飲み込めず、嘘ダメと教わったから正直になろうとすると、逆に大人に叱られやすい状況になってしまうかもしれません。
昔から周囲に馴染めず、大人からも不条理な扱いを受けたという人は、こうした問題に実感があるかもしれません。
一貫性のない意見の中で子どもは育ち、複雑な価値観を持った人間へと成長していきます。
この大人たちの態度に対処できない子どもたちは、人生の最初のところで躓いてしまうかもしれません。
嘘と建前の使い方はどのように教えるのが正しいのでしょう? 今のところこの点については子どもが自分で気づいてくれるのを期待するしかなさそうです。
今後チームは、真実や嘘を語ることについて、子どもたちが受ける影響をさらに詳しく調査する予定です。
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参考文献
Children who tell blunt truth, as opposed to lying, are judged more harshly by adults
https://www.sciencedaily.com/releases/2022/10/221012103144.htm
元論文
Inconvenient truth-tellers: Perceptions of children’s blunt honesty
https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/03057240.2022.2109606?journalCode=cjme20
ライター
大倉康弘: 得意なジャンルはテクノロジー系。機械構造・生物構造・社会構造など構造を把握するのが好き。科学的で不思議なおもちゃにも目がない。趣味は読書で、読み始めたら朝になってるタイプ。
編集者
ナゾロジー 編集部