楽しみを見つけられないというわけではなく、ポジティブな気分が続かないという特徴は、孤独が人々の生活の質を下げる重要な要因といえるでしょう。

研究者たちは、孤独を抱える人は周囲の出来事に敏感になりすぎたり、感情を抑え込んだりする傾向があるため、その結果として幸福感や楽しい気分が持続しづらいのではないかと推測しています。

もちろんすべてを孤独感で説明できるわけではなく、うつ症状がある場合も当然気分の不安定さが大きくなっていました。しかし、うつの自覚はないのに楽しいことがあってもすぐに気分が落ち込むという場合、その裏には孤独感が潜んでいる可能性があります。

孤独は私たちの心を「暗くする」だけでなく「不安定にする」存在です。

人とのつながりは、ただ寂しさを癒すためではなく、毎日の気分を安定させ、人生の喜びをしっかりと感じ続けるために不可欠なのかもしれません。