昨今の電子時代では、スマホやタブレット端末で読書をする機会が増えています。

しかし、「読みたい本が増えるばかりで、なかなか読書量が追いつかない」という方も多いでしょう。

そんな中、米セントラルフロリダ大学(UCF)の研究により、内容の理解度は落とさずに、誰でも読むスピードを簡単に速められる方法が発見されました。

それは、文字のフォント(書体)を自分に合った形式に変えることです。

この方法により、読書速度は最大35%も速まることがわかりました。

研究の詳細は、2022年3月31日付で学術誌『ACM Transactions on Computer-Human Interaction (TOCHI)』に掲載されています。

目次

  • 自分に合ったフォントだと、読書スピードが最大35%アップ!

自分に合ったフォントだと、読書スピードが最大35%アップ!

本研究は、UCF内に設立されているReadability Consortiumの主導で行われました。

この研究所は、読解力と読書速度を向上させるための”デジタル上での文章の読みやすさ”について日々研究を進めています。

研究チームは今回、異なるフォント(書体)で表示されたテキストを読む場合の読解力と読書速度を分析しました。

調査では、18歳から71歳までの多様な人種を含む352人の参加者に、「個人所有のデバイスでデジタルテキストを読む」という課題に取り組んでもらっています。

参加者には、ウェブサイトのテキストやオンライン上の新聞紙、PDFの文章について、16種類のフォントで読んでもらいました。

この16種類は、一般的なデジタルテキストの媒体で使用頻度の高いものを選抜しています。

同時に、「リーダビリティ(Readability)」という読解力を調べるテスト文章についても同様のタスクを行いました。

以下は、4つのテキスト媒体と16種類のフォントのサンプルを表示したものです。