III MEF司令官と第15師団司令官とでは見える景色が全く違う。第15師団長が緊密にIII MEF司令官と意見交換することは、良い勉強になるであろう。だが、中国と対峙する最前線である沖縄の師団長は、勉強するためにいるのではない。有事ともなれば、米軍と肩と肩を組んで戦わなければならないのだ。この時に、司令官同士の間で経験、識見、力量に大きな違いがあれば、問題が生じるのではないだろうか。

全くお説ごもっともであります。

以前、ある提督がおっしゃっておりましたが、「自衛隊は張り子のトラではなく、引っ掻く猫になれ」と。まさに陸自は張り子のトラそのものです。

海上自衛隊は、私の時代に世界水準に合わせるように改変している。

最終的には、私が防衛部長離任後の2004年に改定された中期防衛力整備計画で、各護衛隊群の下に2個護衛隊を置き、各護衛隊には護衛艦4隻を配する編制に改めることとされ、ようやく実現した。

航空自衛隊も1個飛行隊は約18機が所属しており、米空軍との齟齬はない。また、海空自衛隊で同格の護衛艦艦長と飛行隊長は共に2佐であり、部隊規模は国際標準でも名と体が一致している。

これに対し、陸上自衛隊は国際標準とは関係なく部隊編成を行うガラパゴス化が起きているのは前述した通りだ。

外国軍では少将が指揮する師団であっても、陸上自衛隊では中将が指揮し、しかも師団の規模は旅団以下のレベルにとどまっているといういびつな状況なのだ。

ちなみに、海空自衛隊の護衛艦隊や航空方面隊司令官は海将や空将(中将に相当)、護衛隊群司令や航空団司令は海将補や空将補(少将に相当)が務めている。護衛隊群司令や航空団司令のレベルであれば少将ではなく准将が務める場合もあるが、海空自衛隊の配置は国際標準に沿っている。

米海兵隊や陸軍は、おそらく陸自と共同作戦を行わないでしょう。というより、足手まといの素人なので「戦域に入ってくるな」とすら思っているはずです。