1-2年後にはステーブルコイン決済が日本で普通に行われる可能性は多いにあると思います。ただし、これではQR決済が当たり前になった日本において更に新たな決済手段ができるわけで市場淘汰が起こりそうです。ステーブルコインが法人など大口決済に向いているとすればそのあたりで使い分けができるのでしょうか?私が読み取る限り、貿易決済にはまだまだ時間がかりそうです。まず、JPYCで決済できるのは現在は100万円まで。2番目に海外にJPYCを扱うコイン業者ないうえに、例えばカナダではまだ法的整備が終わっていないと理解しています。

とは言え、この新たな切り口はどんな構造変化を起こすのでしょうか?まず、銀行の役割は減るのかどうか、です。私が想像するに銀行はより与信行為に傾注し、日々の決済業務は大きく変化するような気がします。とすれば日本にリテールバンクは必要か、という話にもつながりかねません。

企業レベルにおいて決済がステーブルコインが日常的に行われるとすれば経理担当者は銀行のオンラインバンキングから取引明細を見るのではなく、ステーブルコインのステートメントをみて起票したりするのでしょうか?当然ながら決算時に繰り越すコインを決算書にどう表記するかという実務処理の話も出てくるでしょう。

一般消費者ベースでみると政府通貨よりも使い勝手の良いコインにシフトする可能性は高いと思います。特に商店は問題になっているクレカフィーやQR決済コストが極限まで絞れるはずです。

なぜコストがかからないかと言えば例えばJPYCを発行する会社は発行量に対して短期国債の売買を行い金利で利ザヤを稼ぐのです。つまりコインそのものが商売ネタではないのです。故にタダの様なコストが出現するわけです。既にアメリカではそのような傾向が見て取れます。

また日本の一部の上場企業が「仮想通貨に投資」というだけで株価が暴騰しており、確かに新たなるブームの幕開けが近いという感じはします。