こうした改善により、災害現場やインフラの点検などの長時間の作業が必要な場面でも、サイボーグ昆虫がより有効に活用できる可能性が広がったのです。
では、このサイボーグ昆虫は実際の災害現場やインフラ点検の現場で本当に役立つのでしょうか?
実際の災害現場で活躍開始!サイボーグ昆虫が描く新たな可能性

本年2025年3月、ミャンマーで発生した大地震の被災地において、本研究チームのサイボーグ昆虫が初めて実地の人道救助活動に投入されました。
シンガポールの救助隊と協力しながら、複雑に崩壊した建造物の内部を捜索・調査し、従来のロボットでは困難だった瓦礫内部の探索が可能であることを実証したのです。
これはサイボーグ昆虫が災害救助の現場で本格運用された世界初の例であり、本分野にとって画期的な出来事となりました。
本研究は、サイボーグ昆虫の自動化・大量生産を初めて実現した画期的なものです。
人手に頼らず安定した品質で次々と昆虫ロボットを作れるようになったことで、実際の災害救助やインフラ点検への迅速な投入に向けた道筋が開けました。
例えば地震で崩壊した建物の現場に、十数匹規模のサイボーグ昆虫チームを送り込むことも夢ではありません。
人間や大型ロボットが入り込めない瓦礫の隙間にも彼ら(昆虫)なら潜り込んで生存者の捜索が可能であり、今回示されたようにチームで動けば短時間で効率よく広範囲をカバーできます。
社会インフラの点検や環境調査など、災害以外の場面でも活躍が期待できるでしょう。実際、橋梁のひび割れ検査や下水管内の点検といった用途で、小型ロボットの代わりにサイボーグ昆虫を放つアイデアも考えられます。
昆虫であれば電波が届きにくい地下や水中でも、生物としての高い適応力で踏破できる可能性があります。