ヨーグルトや漬物などの食品にも使われる乳酸菌は、健康に良い微生物(プロバイオティクス)としてすでに広く知られています。

しかし、この乳酸菌が植物のエキスに作用し、がんを攻撃する新たな物質を作り出せるという発見は非常に画期的です。

これは、プロバイオティクスを「がん治療の新しいツール」として利用できる可能性を示しています。

こうした植物と微生物の「自然な組み合わせ」による新しい抗がん剤の可能性は、がん治療に新たな希望をもたらすかもしれません。

今後さらに詳しい研究が進めば、ステビア由来の天然の抗がん剤が私たちの身近な存在として登場する日が来る可能性も十分にあります。

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参考文献

ステビア葉エキスは抗がん剤としての可能性があると研究者らが発見
https://www.hiroshima-u.ac.jp/en/news/91640

元論文

Stevia Leaf Extract Fermented with Plant-Derived Lactobacillus plantarum SN13T Displays Anticancer Activity to Pancreatic Cancer PANC-1 Cell Line
https://doi.org/10.3390/ijms26094186

ライター

川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。

編集者

ナゾロジー 編集部