一方、潮下の時は、ルアーから船が遠のいていくので、引っ張る感じになる。ルアーの巻き取りに加え、船が流れるスピードが足されるので、ルアーは海底から浮き上がりやすくなり、移動距離は大幅に長くなる。

この船の流れ方を攻略するのが、この釣りのキモにもなる。

マゴチの習性を理解

マゴチはフラットフィッシュと呼ばれるように、砂地の海底に身を潜めて、エサを捕食するタイミングを待ち構えている。同じような魚にヒラメがいるが、絶対的な違いは目の位置。

マゴチの目は、顔の先端部についているので、視覚は正面でしかとらえることができない。逆にヒラメは、顔の上部に両目があるので、上方への意識が強く、上から落ちてくるエサや、上を泳ぐものに高反応を示す。これを理解していると、マゴチを誘うイメージがつきやすいのでよく覚えておこう。

マゴチは目の前に来たものによく反応するので、ルアーはつねに海底~浮かせても30cm以内を泳がすことが大前提。とにかくルアーは海底付近を動かして誘うということを覚えておく。

タックル

はじめは重めの40g前後のジグヘッドを使用して海底にルアーを沈め、底取りを感じることから始めよう。状況に対応できるように、20~50gを用意すればベスト。使用するメインラインは、PEライン0.6~0.8号。細すぎると、ルアーのフックアップの際、ラインブレイクの原因になったり、太すぎると水の抵抗を大きく受けてしまう。

「テンヤマゴチ」完全攻略! 初心者向けタックル&誘い方の基本を解説ルアーマゴチのタックル(提供:週刊つりニュース関東版 野呂昌明)

リーダーは16~20lbのフロロカーボンラインを50cmくらい。長過ぎると、キャストのときガイドに干渉してトラブルの原因になる。

ワームは、3~5inchサイズ。タイプはシャッドテール系、クラブ系、ホグ系、クロー系、ワインド系は準備しておきたいところ。

カラーについては、オレンジやチャートといった派手なカラー、ベイトフィッシュに合わせたナチュラル系と、こちらも豊富に準備しておくとさまざまな状況に対応できる。