私たち人類の細胞のルーツである「共生の絆」が、海岸の浅瀬の小さな微生物たちの間で今も続いているかもしれないと考えると、非常に興味深いです。
この発見は、地球上でいかにして複雑な生命が生まれ得たのかを理解する手がかりとなるだけでなく、極限環境における生態系や生命の適応戦略についても新たな視点を提供してくれるでしょう。
今後、交換される「エネルギー小包」の中身を直接確かめたり、他の古細菌でも似た現象が起きているかを調べたりすることで、生命進化の物語はさらに具体的な姿を私たちに見せてくれるに違いありません。
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元論文
An Asgard archaeon from a modern analog of ancient microbial mats
https://doi.org/10.1101/2025.07.22.663070
ライター
川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。
編集者
ナゾロジー 編集部