22のアトラクションがあるという。だが、ショーが7種含まれているうえ、似たアトラクションも多い。「バンジージャンプ」類が2つ。「ジップライン」類が2つ。「吊り橋」が2つ。コースが2種ある「バギーボルテージ」も、アトラクション2つとしてカウントされている。
これらを考慮すると、体感が異なるアトラクションは、実質11種程度だ。
・キャッチコピー「沖縄本島北部に広がるやんばるの森の真っただ中に、圧倒的なスケールで新たに誕生する大自然没入型のテーマパーク」
これが、ジャングリアのキャッチコピーである。「やんばるの森の真っただ中」と「大自然」に違和感がある。
一般的に、やんばるとは名護市以北、国頭村・大宜味村・東村の3村を指す。ジャングリアがある今帰仁村は、「やんばる」に近い場所ではあるが、厳密には「やんばる」とは言い切れない。23年11月のジャングリア発表会見では、記者が「やんばる」を用いた表現について問いただす場面もあった※1)。
「大自然」についても同様だ。ジャングリアが建てられたのは、ゴルフ場(オリオン嵐山ゴルフクラブ)跡地だ。その跡地に3万本植林してジャングルを「演出」している。「やんばるの森の真っ只中」というよりも、「やんばる近くのゴルフ場跡地に植林した森の中」、といった方が実態に近い。

左:ジャングリア公式サイトより 右:たびらい沖縄アクティビティより
植林して日が浅いせいか、樹木も低く緑も薄い。実際に訪れた人の感想に「ジャングルというより大きな公園」というものがあった。アトラクションが地味なことと相まって、「公園」「フィールドアスレチック」といった印象を受けてしまうのも無理はない。
「盛る」理由
ジャングリアを手掛けるのは、USJを再建したことで名高い「マーケッター集団『刀』」(株式会社 刀)である。
「刀」がジャングリアに力を入れるのは、上場を目指しているからだ。ところが、このところ同社の評判が芳しくない。原因は、自社の業績悪化、クライアントの業績悪化、不利益な報道にある。ざっと見てみよう。