終活とは、生きているうちに自分の今後に答えを出すこと
——消費者が抱える「情報がないことへの不安」という課題に対して、燦ホールディングスが寄与できるポイントを教えてください。
情報を積極的に開示することで「安心感」を抱いていただける、という部分ですね。
未上場の事業者が多い葬儀業界において、上場している事業者であるということは、コンプライアスやガバナンスの面からもお客様に安心感を与えられる要素であると感じますし、当たり前のことではありますが、創業当時から一貫して続けている料金体系の開示も、お客様の不安を払拭できる大きなポイントです。
サービスについての価格や金額を明確にするだけでなく、しっかりと説明を行い、お客様の事情やご希望に対応し、必要な部分、不必要な部分などもお伝えすることが大切だと考えています。
また今、燦ホールディングスが進めている終活の啓蒙やライフエンディングサポート事業は、葬儀などの局所的な部分のみではなく、「人生を送ること」における安心感をお客様に抱いていただけるポイントであり、他社と大きく差別化できる部分です。
——終活の啓蒙とは、どのようなことを行っているのでしょうか?
「自分でしっかりと考えられる元気な時期に、自分の今後についての答えを出しておく」ということを啓蒙しています。
多くの方は、「自分に何かあったときに子どもや家族に負担をかけたくない」と考えている一方、終活に向けて動き出すタイミングがわからず、行動できていない状態です。実際、終活という言葉をよく聞くようになったものの、具体的に終活を進めている方が劇的に増加しているという印象はありません。
しかし、頭で考えているだけでは、周囲に自分の今後どうしてほしいかを示すことができず、結果、いざというときに周囲に負担をかけてしまうことになるのです。
我々は相続や葬儀、お墓に関することなど、これまではお客様自ら、ぞれぞれの事業者や専門家にアプローチしなければ必要とする情報が得られなかったのですが、私たちはワンストップでサポートする体制を整えています。このような仕組みで動いている葬儀事業者は、現状ではあまり耳にしません。
もちろん、「葬儀やお墓に関することはまだイメージしづらい」とおっしゃる方もいます。そういった方に対しては、例えば、家にあるものの整理や、家族と何気なく話しておいたほうがよい事柄などについて事前相談会などでお話しさせていただいています。