チームは以上の結果を踏まえ、健康を少しでも改善できる手段として、都市部に障害物コースを設置すべきであると提案します。

同チームのアンナ・ボルディーナ(Anna Boldina)氏は、次のように述べています。

「今回の発見は、都市景観のわずかな変化で、歩行者をより幅広い身体活動に誘導できることを示すものです。

これらの結果は、都市部の政策立案者やデザイナーが人々のウェルビーイング(心身の健康・幸福)を向上させるような公共設備の計画や導入に役立つと考えられます」

チームは今後、実際のコースを用いた実地テストを行うことで、本当に人々が障害物コースを選択するのか、また、健康レベルにどれほどの効果があるのかを調べる予定です。

全ての画像を見る

参考文献

Pedestrians choose healthy obstacles over boring pavements, study finds
https://www.cam.ac.uk/research/news/pedestrians-choose-healthy-obstacles-over-boring-pavements-study-finds

元論文

Active Urbanism and choice architecture: Encouraging the use of challenging city routes for health and fitness
https://www.tandfonline.com/doi/figure/10.1080/01426397.2022.2142204?scroll=top&needAccess=true&role=tab

ライター

大石航樹: 愛媛県生まれ。大学で福岡に移り、大学院ではフランス哲学を学びました。 他に、生物学や歴史学が好きで、本サイトでは主に、動植物や歴史・考古学系の記事を担当しています。 趣味は映画鑑賞で、月に30〜40本観ることも。