その結果、参加者の78%は、低〜中程度の適度な難易度であれば、平坦な道よりも障害物コースを選択することが分かりました。
難易度7と評価されたコースを選ぶ参加者は非常に少なかったものの、たとえば、全体の距離を短くすると選ばれる確率が10%上昇、手すりを付けた場合は12%上昇しています。
最も難易度が低く怖さも感じないと評価されたコースは、全体の距離が短く、段差の低い飛び石と手すり付きの幅広で安定したバランス台を取り入れたコースでした。
それから心理的な要素も障害物コースの選びやすさに関係していたようです。
研究主任のポール・ハネル(Paul Hanel)氏は「恥ずかしさや不安、警戒心などで敬遠する大人がいる一方で、デザインや安全性、難易度、場所に細心の注意を払えば、大多数の人が障害物コースを選択するようになりました」と話します。
確かに、人目の多い場所ではあまり気が進みませんが、静かな散歩道であれば、大人でも障害物コースに挑戦しやすくなりますね。
こんなふざけた条件の検証もされていますが、心理面では影響が大きいようです。

また重要な点として、障害物コースを選ぶ傾向には年齢や性別が関係しないことが示されています。
調査では、参加者の年齢、性別、生活習慣、職業、性格特性、活動レベルを考慮しても、全体的なコース選択の傾向は変わりませんでした。
ただし難易度が高いコースでは、当然というべきか、日頃から運動をしている人々で選択する可能性が高く、高齢の参加者では低くなっています。
とはいえ、すべての年齢層で「どんなシナリオでも障害物コースを完全に避ける」と答えた参加者はごく少数に留まっていました。
