関係者によると、政権と大学の合意には「連邦監視官」の任命は含まれていないとのことです。これは独立性を重視するハーバード大学の懸案でした。しかし、トランプ政権は強力な履行メカニズムを求める可能性が高いとされています。

ハーバード大学は、これまで誇らしげに宣伝してきた「ハーバード流交渉術」を、世界に示す絶好の機会を得たはずでした。しかし相手はトランプ米政権です。学問の自由と大学の独立性を守るという“理想”を掲げ、訴訟まで起こしてきましたが、現実のディールは教科書通りには進まなかったようです。

ハーバード大学 Marcio Silva/iStock