その決断は私ではなく、あなたがするのです。自分の人生ですから、自分で判断を下すことは当然でしょう。
ただ、これだけではあまりにも無責任ですので、ひとつの目安として、特殊な資格を除き、2年真剣に受けてまったく受かる気配もないような場合には、別の選択肢を考えてもいいと思います。
脳や適性には、人それぞれ必ず違いがあり、場合によっては向いていないことをやっている可能性があります。2年間真剣に勉強してもまったく結果がともなわないような場合、不向きな可能性があります。
そのまま試験を受け続けてしまうと、5年も10年も試験のことだけを考えた人生になってしまう恐れがあります。試験のことばかり考えていれば、いま勤めている会社の仕事にも悪影響が出てしまうでしょう。
その場合は、逆に資格人生以外を考えるチャンスととらえ、新しい道を選ぶ段階だと考えるほうが賢明かもしれません。
なんのために資格を取るのか?
難関資格に合格したからといって、約束された人生なんていまの時代にはありません。そんな幻想は捨てて、自分の人生を大切に考えてみてください。
たかが2年と言いますが、人生80年としたら40分の1の時間を費やすことになります。極端な例ですが、10年を試験勉強に使ってしまったら、人生の8分の1が「試験」です。
勉強したことは無駄にはなりませんが、資格の勉強をすることだけがすべてではないはずです。死んだ後、天国に資格は持っていけませんから、どこまで時間を費やすかは判断のしどころだと言えます。
たとえば、資格試験を受けるには家族の協力も必要でしょう。しかし、試験だけの人生が続けば、もしかしたら家族を不幸にしてしまうかもしれません。少なくとも「家族を不幸にすること」が資格取得の目的ではないはずです。
いま現在、このような資格試験のスパイラルに陥ってしまっている人は、あるいは気を悪くされるかもしれません。しかし、逆にこれは気づくチャンスでもあります。