実際にDTPエキスパートという資格だけでもって、ウェブサイト制作のクライアントを多数かかえて収益を上げているデザイナーは数多くいます。
結論として、難易度と成功率には、ほぼ関係がないといっていいでしょう。弁護士や公認会計士など難易度が高い資格は世間的認知度が「やや高い」くらいの有利な点はありますが、ほとんど関係ありません。なぜなら、どんな資格を取ったとしても、結局、資格を取ってからはゼロからお客を増やしていかなければならないからです。
難関の弁護士や司法書士を取ったからといって、弁護士会や司法書士会があなたの宣伝をしてくれるわけではありません。そういう意味では、どの程度の難易度かは、実はあまり問題ではないのです。
もし難関資格に受からなかったら……
資格の選び方としては、資格からではなく「自分がやりたいことから選ぶ」という視点が大事なのですが、ここでひとつ判断しなければならないことがあります。
それは、自分がやりたいことから選んだ資格が「難関資格」だった場合です。何年受け続けても受かるかどうかわからない資格の場合、試験合格に何年もかかってしまうことがあります。それでも合格できればいいのですが、その保証はどこにもありません。
こういうとき、「何年くらい受けたらいいのでしょうか?」と相談されることがあります。理想を言えば、「短期間でスパッと取得する」ことができれば言うことはないのですが、現実はそう甘くはありません。実際には、合格に何年もかかるケースがあります。
その場合、どのくらい受け続ければいいかは悩むところですが、こればかりは答えがありません。
この「試験を受け続けるか、それともやめて別の道を目指すか」というのは、単なる資格試験の判断ではなくて、人生の決断です。これを人に委ねてはならないと、私は思います。
やりたいことをやらなければ、必ず後悔します。ですから、やりたいことはやったほうがいい。どうしても自分自身のやりたいことに難関資格が必要であれば、それは取るしかありません。