以降はポストプレーを起点に、周辺選手とのコンビネーションを活かした連動性の高い攻撃で、札幌の得点力向上に貢献。自身もここまで23試合で7ゴールを挙げ、リーグ得点ランキングで10位タイにつけるなど、岩政監督の下で大きく飛躍を遂げた選手の1人となった。

日本サッカー協会 写真:Getty Images

原康介がU-22日本代表デビュー

岩政監督といえば、状態の良い選手や前節で結果を残した選手を翌節で起用するなど、スターティングメンバーを固定しない采配が特徴だ。

ここ数試合、MF原康介は左サイドでの起用が増加。積極的な起用のなかで試合を重ねるごとに持ち味を発揮し、左サイドを切り裂くドリブルからのクロスやカットイン、スピードを活かした裏抜けなど、多彩な攻撃で存在感を放っていた。

この活躍がU-22日本代表監督・大岩剛氏の目にとまり、7月の国際親善試合メンバーに選出された。U-22サウジアラビア代表、同ウズベキスタン代表との2試合に出場した原は、国際舞台でも持ち前のドリブルで攻撃の起点となり、数多くのチャンスを創出。さらにはアシストもマークして世界にその名を知らしめた。前述の西野に続き、原をここまで成長させたことも岩政監督の大きな功績のひとつだ。


大和ハウスプレミストドーム(札幌ドーム) 写真:Getty Images

散水車導入でプレーレベルが向上

札幌のホームである大和ハウスプレミストドームでは、これまでパススピードの向上を図るべく、試合前やハーフタイムにホースで散水を行っていた。しかし、ホース散水ではまばらになってしまい、場所によってボールがよく走るエリアとそうでないエリアが生じてしまう。さらに、水が多く撒かれたエリアでは選手が足を滑らせて転倒することもあり、パス回しに影響するだけでなく、怪我の原因になることも度々問題となっていた。