この「一時的でOK」という考えは、理想を追いすぎて動けない状態を打破し、まずは前に進むための強力な推進力になります。
ポイント2:「必須条件」を1つ捨てる
意思決定が長引く理由の一つは、条件が多すぎることです。
理想の結果を追い求めるあまり、「これも必要」「あれも譲れない」と要件を積み上げてしまうかもしれません。
そこで博士が推奨するのは、必須条件を一つ削るというアプローチです。
条件を削る基準には3つあります。
まず、摩擦を最も減らす条件を捨てることができます。
次に、重要度が最も低い条件を捨てることもできます。
最後に、長期的には必要だが短期的には不要な条件を捨てることもできます。
たとえば理想の宿泊施設を探すとき、宿泊施設の「海沿い」「朝食付き」「ペット可」「予算内」「プール付き」といった5つの必須条件があり、すべてにマッチする施設を探すのには、何時間もかかるかもしれません。
では、そのうち1つを外すとどうでしょうか。
選択肢がぐっと広がり、検索や検討の時間が大幅に短縮されることでしょう。
あなたも仕事のスピードアップが可能
仕事をスピードアップさせるための残りの3つの要素を考えてみましょう。
ポイント3:作業を遅らせている要素を切り離す

ときには、特定の要素に固執しすぎて全体の進行が止まってしまうことがあります。
ボイズ博士は、自らの経験として、ニュースレターに添えるAI画像を作成する際、その画像に「二人の幼児」と「12本の動物の脚」を含めたいと考えました。
その結果、10回以上プロンプトを変えても「12本の動物の脚」の画像がうまく生成できず、時間だけが浪費され、イライラしました。
しかし、実は、その要素は本質的には必要ありませんでした。
条件を「猫の絵」に変えた途端、2分で完成。
ニュースレターに沿える画像にそこまでこだわる必要はなかったのです。