これは実際に面識のない人や架空の人物であっても、強い親近感や友情を抱いていれば、現実空間の知り合いや同僚と交流する以上に私たちを幸福にしてくれることを示すものです。

これを受けて、研究主任のヴェロニカ・ラマルシェ(Veronica Lamarche)氏は「パラソーシャル関係はたとえ実際に会うことができなくても、精神的に落ち込んだときに自分を正当化しサポートしてくれる大切なツールになり得るでしょう」と話しました。

もし現実の人間関係がうまくいっておらず、悩みを相談できる知人もいなければ、自分だけの「推し」を見つけるといいかもしれません。

社会不安レベルが高い人ほど「極端な推し活」に陥りやすい

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参考文献

YouTubers cheer people up more than casual friends
https://www.essex.ac.uk/news/2024/05/23/watching-youtube-cheers-people-up-more-than-meeting-casual-friends

Parasocial Relationships = Healthy? YouTubers Might Make Us Happier Than Our Friends Do
https://www.iflscience.com/parasocial-relationships-healthy-youtubers-might-make-us-happier-than-our-friends-do-74367

元論文

People perceive parasocial relationships to be effective at fulfilling emotional needs
https://doi.org/10.1038/s41598-024-58069-9

ライター

大石航樹: 愛媛県生まれ。大学で福岡に移り、大学院ではフランス哲学を学びました。 他に、生物学や歴史学が好きで、本サイトでは主に、動植物や歴史・考古学系の記事を担当しています。 趣味は映画鑑賞で、月に30〜40本観ることも。