先週の金曜日から3日間、バンクーバー最大のアニメ コンベンションに出店して張り付いていました。今回4回目ですが、売り上げは不思議と毎年ほぼ同じ。いろいろ反省点もありますが、毎回、本はよく売れます。外国人が日本の本をなぜ買うのか不思議でしょう。印象的だったシーンは百科事典のような名探偵コナンの全記録集。これを遠くから目ざとく見つけた小学生ぐらいの姉妹が手に取るや、「見つけた!」。価格は120㌦(約13000円)。姉妹は双方の財布からありっだけのお金を出し、数えますが足りません。そこでそばにいた母親にこれを買うのに2人で〇ドルあるから残りだけ出してほしいと懇願。母親がニコッと笑って姉妹にそのお金を渡し、本を抱きかかえるようにして帰って行きました。我々スタッフは皆で拍手です。「良かったね」と。

日本の書籍は製本が素晴らしく、特に画集と称されるものは紙質を含め、永久保存の価値があります。よって今回の売れ筋は「価格の高い本=ごつい立派な本から売れた」というのが正解で宮崎駿の250㌦の本をはじめ100ドル以上の本は軒並みSold Out。売れ線はマンガ、アニメよりもゲームや音楽絡みに変わっています。今回絶対の自信があり、実際、一瞬で売り切れたのが韓国のゲーム、Nikke(ニケ)関連の本。その他中国の「原神」を含め、ゲーム系はほぼ即売。私の好きなラブライブも完売。アニメコンベンションは超オタクの集まりなのでこの売れ線は一般の参考にはなりませんが、売っている私たちが「これ、買うの?」という本を買っていきます。刺青の本も売り切れました。

他の小売り店も含め、見えたのはフィギュアは終わった感があること。ガンプラ(ガンダムのプラモデル)はまだ好調だったこと、カードよりも現金決済が異様に多かったことが印象的でした。若い人が主体のイベントなので使いすぎを気にしていることもあるでしょう。アーティストベンダー(自分で絵をかいて売る人たち)は50人以上出ていますが、人だかりの有るところとないところの差はSNSの発信力の差だと思います。インスタフォロワーが数千人以上だと売れるんです。つまり突然コンベンションに来ても売れるものではなく、事前にどれだけSNSを通じて告知するかが今のビジネスのキーポイントと言えます。