言われてみれば当然ではありますが、こうした前提条件が整っていなければ、勝手に性格が変わることはそうありません。
研究者らは、自分の性格を変える上で、具体的にどの部分を変えたいのか(例えば、短気な自分を変えたいとか)を明確化することが大事だといいます。
2:トリガー(Triggers)
第二の要因は、性格を変えるために環境や行動を変えることです。
例えば、もしあなたが短気でイライラしやすい性格を直したいとして、ストレス要因の多い職場や都会にいるなら、そうした生活環境を変えることで、自分自身が嫌だと感じる性格が表に出にくい状態になります。
研究者らは、こうした環境の変化が性格を変えるきっかけ(トリガー)になると指摘します。
また環境の変化のほかに、セラピーに通うとか、結婚や出産などのライフイベントなどもトリガーの一部になるといいます。
特に「子供ができた途端、怒りっぽかった男性が急に丸くなった」という話はよく聞くでしょう。
トリガーは自らの習慣化された行動を修正するように働きかけることで、性格を変える大きな一歩を与えてくれます。
3:強化因子(Reinforcces)
第三の要因は、この変化を自らに定着させるプロセスです。
トリガーによって性格の変化に一歩を踏み出せたとしても、その後に何もしなければ、性格はまた元通りになるでしょう。
ここで研究者らは、トリガーとなる行動を反復して、性格の変化を自らに定着させるような強化因子が必要になるといいます。
例えば、怠惰な自分の性格を直そうと思えば、1日に必ず外出する習慣をルーティンとして組み込むなどです。
また研究者らは、職場の社員の勤勉さを高めて持続させるために、報酬となる給与を上げることも強化因子になるだろうと例を挙げています。
4:統合(Integrators)
最後に第四の要因は、ここまでの道のりで獲得された性格の変化を日常のあらゆるシチュエーションで応用できるように作業です。