ただ、想定した藻場の上ではなく、着底は砂地。モンゴウイカが好む藻類は見られず、代わりにホンダワラが繁茂している状況でした。このため、モンゴ狙いからアオリイカ狙いへと方向転換。

自作餌木を数種ローテーションしながら試投を重ねましたが、バイトはなし。スローシンキングに調整した餌木をホンダワラに絡めてアプローチしても反応はなく、沈黙の時間が続きます。

アカハタヒットもバラシ

ホンダワラに乗せた餌木にも反応はなく、手前の岩場に差し掛かったところで「ガツン」と強いアタリ。水面直下でバレてしまったものの、正体はアカハタ。狙いとは違いましたが、気配は感じられました。

時折キビナゴの群れが通過しますが、群れの規模は小さく、泳ぎもゆったり。潮止まり特有の“平和な時間”といった印象。そんな中でも、回遊のタイミングを信じて、自作餌木で藻場の向こう側を探り続けました。

気がつけば、無反応のまま2時間が経過。焦りと粘りが交錯する展開です。

潮の変化で作戦変更

ようやく潮が動き始め、沖へ引っ張られる重たい潮流が入ってきました。それに合わせてベイトも活発化。出たり入ったりを繰り返すようになり、水面から中層を泳ぐ姿が目立ち始めます。

イカは底付近に潜んでいると判断。さらに水質も微妙に変化し、底付近はやや濁りが発生。ここで銀テープから金テープ仕様へとスイッチ。選んだのは墨族のアジカラー。アピール力のある大きめのボディです。

1kg超えのメスのアオリイカ手中

沖の藻場と藻場の間にある砂地へ着底。3段シャクリからのカーブフォールを繰り返すアプローチ。潮の抵抗が竿先に心地よく伝わり、回遊の気配を感じる時間帯に突入。

すると、隣にエギンガーが入ってきて藻場の上を中心に狙い始めました。私は引き続き、沖のボトムに集中。その数投後、シャクリからのカーブフォールでラインを張ったまま着底させた瞬間、「プン」と明確なアタリ。