また、縄張り意識が強く、遠吠えで仲間と連携するなど、動物社会に与える心理的影響も大きいと考えられています。
加えて、コヨーテは非常に賢く適応力が高いため、都市部でもしばしば目撃される動物です。
このように、「見ただけで逃げたくなる捕食者」というイメージが、今回の威嚇目的にうってつけだったわけです。
現在のロボット・コヨーテはラジコン操作による手動制御ですが、将来的にはAIによる完全自律運用が目指されています。
設定されたルートを自律的に巡回したり、危険動物をAIが識別して、それに応じた威嚇行動を選択したりするのです。
また、ソーラーパネルや自動充電ステーションによる長期稼働や複数ロボットによる連携行動、群れ戦術も計画されているようです。
こうした機能が搭載されれば、人の手をほとんど借りずに、空港全体の動物管理が可能になるかもしれません。
野生動物を寄せ付けないための「かかし」も、時代と共に進化しているのです。
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参考文献
Robot coyotes protect US military airfields with adorable cyber-ferocity
https://newatlas.com/military/robot-coyotes-protect-airfields-adorable-cyber-ferocity/
It all comes down to scare tactics …
https://www.linkedin.com/posts/armyerdc_military-militaryaircraft-aircraft-activity-7327301454241714176-GYkz/
ライター
矢黒尚人: ロボットやドローンといった未来技術に強い関心あり。材料工学の観点から新しい可能性を探ることが好きです。趣味は筋トレで、日々のトレーニングを通じて心身のバランスを整えています。