こういう決意をしてしまいます。そして、試験を受けて無事、社労士になれました。
しかし、こういった資格の選び方をしてしまうと、その後は何がしたいのかわからない状態になる可能性がきわめて高いのです。
「社労士にはなったけど、次はどうしたらいいの……?」という状態になってしまい、意味もなくダブルライセンスの取得に走ったり、資格を使うことができず、腐らせてしまう結果になってしまったりするのです。
重要なのは資格の種類ではなく、あなた自身が何をしたいのか。自分が本当にやりたいことを考えることが、カタログを見るより先なのです。漠然としたイメージでもかまいません。いったいあなたは、どのような状況が実現できたら最高ですか?
たとえば行政書士。これを選ぶにも、「合格率が現実的」「年収が見込める」「将来性がある」などの選択基準で選ぶと、取得してから苦労します。
行政書士を選ぶのでしたら、「法律に関係する仕事がしたい」「できれば大きい会社相手ではなく、小さな会社や個人を相手にしたい」「誰かに振りまわされずフリーで動きたい」……。本来はそういったことを思い浮かべてから、資格を選ぶべきなのです。
こうした理由で行政書士を取得するなら、資格取得から開業後までがイメージできているので、資格依存症にもなりにくいですし、悪しき専業理想主義にとらわれることもありません。まずは、自分自身が本当にやりたいことを考える必要があります。
せっかく何十時間、何百時間と勉強して資格を取るわけですから、無駄にはしたくありません。あなたにとって最適な資格を最初の段階で選ぶべきです。
また、ステータス資格であっても考え方は同じです。カタログを見て、ウェブデザイナー系のステータス資格などを見て「これからはウェブデザインくらいできないと」という考えで選択しないこと。一見常識的な判断のように見えますが、自分のやりたいことと離れてしまっている可能性があります。