アメリカの消費支出データをみると伸び率がトランプ氏の2つの政策が表面化する前までは伸び率は概ね0.4%程度だったものが4月0.2%増,5月0.0%、6月0.3%と確実に下がっており、消費者に消費力が無くなってきているように見えますし、本来であれば関税引き上げ前の駆け込み消費があったはずですがそれもないのです。

ということは8月にトランプ関税が本格的に施行されることで企業業績及び個人の景観は秋に向けて悪化すると見たほうがよく、仮にパウエル氏が9月に金利を下げたぐらいでは効果は薄いという風に読めます。

まずはジャクソンホールでパウエル氏がどのようなコメントをするのか着目するしかありません。ただし、私の予想では氏は「9月に発表される8月の雇用統計がどのようなものになるか見たい」といいながら自分の気に入るデータが出てくるのをひたすら待つ気ではないかという気がします。

もちろん芳しい姿勢ではないことはたしかでトランプ氏がパウエル氏に激怒しているのもわかります。だけど本当に悪いのはトランプ氏なんですけどね。

では今日はこのぐらいで。

編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2025年8月5日の記事より転載させていただきました。