■遠野かっぱ工事隊、爆誕
「かっぱに注意」の看板が設置されたのは2012年のこと。そう、東北地方に甚大な被害をもたらした東日本大震災の翌年である。
震災後の状況について、遠野土木センターの担当者は「岩手県の沿岸部が大きな被害を受けました。遠野建設業協会は震災発生当日から沿岸部に人員と重機を投入し、道路の啓開作業や、がれきの撤去作業に従事するなど、沿岸の復興支援に重要な役割を担ってきました」と振り返る。

(画像=『Sirabee』より引用)
中でも、遠野地区に開通したかっぱロードは、内陸部と沿岸部を結ぶ非常に重要な道路。

(画像=『Sirabee』より引用)
そこで、バイパス工事が完成する際に関連事業として、遠野の「カッパ淵」をはじめとする観光資源と震災復興に携わる建設業をPRするため、震災から1年後の3月12日に発足したのが「遠野かっぱ工事隊」である。
「かっぱに注意」という看板は、同工事隊と遠野土木センターが連携して設置したものなのだ。

(画像=『Sirabee』より引用)
「自然と人間の共存」という人類の命題に最も真摯に取り組んでいる地域は、遠野市なのかもしれない。