目次
購入前に知っておきたい!注意点・デメリット
ペネローペはこんな人におすすめ!まとめと感想
購入前に知っておきたい!注意点・デメリット
ここまで見てきたとおり、「ペネローペ」は室内の広さや機能性、そしてデザイン性に優れたタープですが、いくつか注意点もあります。
構造上の特性:完全な密閉はできない

カーサイドタープという製品の特性上、テントのような密閉性はなく、車体とのあいだにどうしても隙間が生じます。
そのため、風雨の侵入を完全に防ぐことは難しく、特に開口部が多く固定箇所の少ない構造では、強風や雨天時に影響を受けやすい面があります。
設営時には天候への配慮が必要そうです。
車種ごとの工夫が必要:取り付けには相性も
公式サイトにも記載があるとおり、ペネローペは幅広い車種に対応できる設計ではあるものの、実際の取り付けにはそれぞれの車の特徴に応じた工夫が求められます。
筆者のハイエースの場合も、ルーフに吸盤がうまく吸着せず、スライドドアと干渉する場面もありました。
何度か設営を重ねてコツをつかめば非常に使いやすいギアですが、取り扱いを誤ると車体に傷がつく可能性もあるため注意が必要です。
慣れるまでは細かな調整を重ねながら、自分の車に適した使い方を見つけていくプロセスが求められます。
サイトの形状に注意:設営場所が限られることも
カーサイドタープはクルマの横に連結して張る構造のため、設営できる場所や向きがどうしても限られてしまいます。
さらに、ペグダウンには車両の前後にもある程度のスペースが必要になるため、サイトの形や周囲の状況によっては、思い通りに張れないこともあります。
たとえば、オートキャンプ場でよくある「舗装された駐車+芝のテントスペース」と分かれているようなサイトでは、タープが設営できる方向が限られる可能性があります。
また、AC電源ポールや側溝、段差などが干渉するケースも想定されます。
柔軟に設営位置を変えられる自立式テントとは異なり、「ペネローペ」を使う際には、あらかじめ設営に適したサイトを選ぶことが、快適な利用につながります。
ペネローペはこんな人におすすめ!まとめと感想

設営を終えたあとの居住性・機能性・拡張性は、さすがと感じる仕上がりです。
とくに、大人が立って移動できるほどの広々とした室内空間は、カーサイドタープとしては特筆すべきポイントでしょう。
ソロキャンプであればかなりの余裕をもって空間を使えますし、ファミリーでも十分に対応可能なサイズ感。
三方向のパネル開閉により、天候や時間帯に合わせて自在にアレンジできるのも大きな魅力で、長いシーズンにわたって活躍してくれそうです。
また、タープが適度に目隠しの役割も果たしてくれるため、夜間のくつろぎタイムにも安心感があります。
スライドドアを開けると、そこがそのまま“自分だけのリビング”という感覚には、特別な贅沢さと満足感がありました。

なお、ひとりでも設営は不可能ではありませんが、タープのサイズを考えると、複数人で作業したほうがスムーズです。
さらに、設営にあたっては車両のサイズや形状、塗装、ドアの位置などに合わせた調整や工夫が求められます。
ときには説明書通りにいかないこともあり、自分なりの試行錯誤やちょっとしたDIYが必要になる場合もあるでしょう。
また、車両のすぐそばでポールやペグを扱うため、特にデリケートな塗装が施されているような車では配慮が欠かせません。
オプション品を使えばタープ単体で自立させることもできますが、テントと比べると密閉性は低く、使用シーンを見極める必要があります。
このような特徴をしっかり理解したうえで、試行錯誤も楽しめる人に、ぜひおすすめしたいアイテムです。
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