可能性としては若年性認知症というより、認知症の早期発症化が進んでいる可能性は否定できないのかもしれません。私は医者でも研究者でもないのでいい加減なことは言えませんが、若いうちは脳がまだ健康で活発であり、多少の抵抗にも耐えられるけれどその耐性が衰えてくれば重大な問題を引き起こすのかもしれません。
アルツハイマー型の認知症の原因は運動不足と知的活動の低下とされます。もちろん他に生活習慣的な要素、飲酒や喫煙、偏った食事、肥満、高血圧…といった問題が主たる要因を取り囲み、促進させる構図なのだと思います。私が特に着目しているのが知的活動の低下です。これはとりもなおさず、思考、記憶、判断の欠如です。
現代社会では上述のようにショートテキストメッセージによる短文というよりごく少数のキーワードによる単語の羅列状態の表現が当たり前になることで条件反射的反応に留まり、思考力を求めなくなります。次にスマホなどに記憶させることで自分で覚える能力が欠落します。かつては自分の家族の電話番号を言えますか?という質問でしたが最近は「自分のスマホの番号を言えますか?」にした方が良いぐらい記憶しなくなっています。
スケジュールはグーグルカレンダーに放り込んであるし、その行先も指でタッチすれば地図が出てきて自分の位置情報からそこまで行く方法を教えてくれます。私は東京都内の鉄道網はほぼ頭に入っているのでA地点からB地点に移動する最短のルートをグーグルに聞くことはありませんが今やタクシーの運転手もナビに頼らざるを得ない状況にあります。
そしてAIの進化と日常生活への影響から自ら判断をすることも無くなりそうです。それこそ、近い将来、レストランに入ればまずはスマホに「この店で私が食べたら一番満足するものは何?」ときけば「今日はとんこつみそラーメンに餃子ですね」と答えてくれてそれを指で押すと勝手に注文されるという時代が来てもおかしくありません。